• ドラマ『推し武道』めいぷる劇中歌:渡辺翔に聞く!いちファンとしてライブが見たい!
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2022.12.19

ドラマ『推し武道』めいぷる劇中歌:渡辺翔に聞く!いちファンとしてライブが見たい!

(C)平尾アウリ・徳間書店/「推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会・ABC



◆『Clover wish』誕生秘話◆

——渡辺さんが手掛けたアニメのOP『Clover wish』のお話もお聞きしたいと思います。こちらは今よりも洗練された未来のChamJamの曲だとお聞きしたのですが、どのようなコンセプトだったのでしょうか。

寺田 メジャーデビューもしていて、武道館にも行けるくらい成長したChamJamの曲をアニメのOPで流す、というのをやりたかったんですよ。そのアイデアをキャラクターソングプロデューサーの横尾(勇亮)に話したら、このコンセプトでお願いするなら渡辺さんでしょうという提案がありました。

渡辺 「if」の楽曲として書かせていただきました。爽やかな曲調で、きれいなストリングスで、どんな人が聞いてもいい曲と思えるような雰囲気の楽曲、というオーダーがありましたね。

寺田 ChamJamの未来の曲なので、現時点の地下っぽい曲よりも、誰が聞いてもいい曲というニュアンスが必要だと思っていました。

渡辺 音楽性として、先ほどのめいぷる・どーるよりも、未来のChamJamはもう少し間口が広くて、いわゆるお茶の間も狙うぞみたいな感じでしょうか。年齢層も幅広くというイメージですね。

——ちょっと落ち着いた余裕がある印象があります。今でもよく聞いています。

渡辺 個人的にはラスサビのもう1回繰り返す瞬間がすごく好きで、僕もよく聞いています。自分でいうのもあれですが、ぐっとくるなって思って。

寺田 『Clover wish』は未だにいろいろな方から感想を聞くとお話されていましたね。

渡辺 そうですね。さっきも話しましたが、アイドル界隈の仕事をしているので、その界隈の方からの声をよく聞くんです。その中でも特に歌詞に共感したという声が多くて、ちゃんと捉えられていてよかったと思いますね。推しの気持ちを表現することって、僕は普段の仕事ではやらないんですが、アニメという二次元のコンテンツだと、嫌味が出ないじゃないですか。僕がオタクの人たちを見て真っ向から思っていたことを書くという、すごく良い機会をいただけたと未だに思っています。

——作られたのは曲と歌詞、どちらが先でしたか。

渡辺 曲が先ですね。

——時間的にはどちらのほうがかかるんですか。

渡辺 大体曲のほうが時間かかるのですが、稀に詞でめちゃくちゃ悩むと何日も手を付けない、付けられないみたいなことはありますかね。自分が歌詞を書くときは、いろいろな引き出しを開けたいタイプなので、人格が身体に入ってこないとその表現法ができないというか。

——憑依型というのでしょうか。

渡辺 全部は憑依できない、手先だけ憑依型といいますか(笑)。憑依したいなって思うアーティストさんはたくさんいるので、そういう人たちの曲を聞いて、まずは単純にロジックとして身体に入れようとしています。この人はいつも歌詞を単語で終わらせるなとか、意外と可愛い言葉を使っているけど、文章全体でいうと全然可愛いことを言っていないなとか。人によっていろんなパターンがありますが、タイプ的に自分と遠い人は、自分の身体に入れるときに時間がかかるときがあるという感じですね。

——作る時は机に向かって、という感じですか。

渡辺 そうですね、わりとしっかり。歌詞はたまに車の中とかでも、停車して書いていたりしますね。

——『Clover wish』のときはどうでしたか。

渡辺 おそらく家だったと思います。パソコンとにらめっこしながら。自分がオタクとかアイドルに対して思うことを書き出しておいて、メロディにハマりそうとか合いそうなタイミングでその言葉を見ながら、どういう風につなげていこうか考えていく感じでした。

寺田 『@スイーティー』はどうだったんですか。

渡辺 最初はシカをフィーチャーして書いたんです。サーカスをモチーフにしながら、そこに出ているシカたちはみんなを楽しませる、みたいな歌詞にしていたのですが、シカよりはメイプルの甘い感じをもっとフィーチャーして書いていこうということになりました。

——ビジュアル的には完全にシカの印象ですよね。

寺田 めいぷる・どーるの「オタク全員こっち来い!」みたいな、それくらい強気な感じを可愛く書いてほしいです、というご相談をしました。

※「めいぷる・どーる」の「・」はハートです。
(C)平尾アウリ・徳間書店/推し武道製作委員会

文/アニメージュプラス編集部

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