• 舞台『未来少年コナン』グイグイと引き込まれる演出!稽古レポート!
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2024.05.24

舞台『未来少年コナン』グイグイと引き込まれる演出!稽古レポート!

写真:加藤清史郎(左)、影山優佳(右)/撮影:すずきみわ子


また、演出家インバル・ピントによる『未来少年コナン』の世界を具現化した振付を、川合ロン、笹本龍史、柴一平、鈴木美奈子、皆川まゆむ、森井淳、黎霞、Rion Watleyという卓越した身体で表現するダンサーたちが魅せる。さらに、作品を彩る生演奏には、トウヤマタケオ、佐藤公哉、中村大史、萱谷亮一/服部 恵と、多才なミュージシャンが集結。

兼ねてより宮崎作品を敬愛していたインバル・ピントとダビッド・マンブッフ。そんな二人の想像を超える感性で、芝居だけでなく、コンテンポラリーダンス、歌や音楽、美術、衣裳、照明などを巧みに操り、芸術的かつ身体的な表現で、新しい舞台芸術作品が誕生することになる。

この日は来週から始まる劇場でのリハーサルを前に、初めて本番で着用する舞台衣装(※)を身につけての通し稽古が行われることに。始まる前は和気あいあいとした雰囲気の漂っていた稽古場が、「開演時間です」の合図とともにスイッチが切り替わったかのようにピリッとした緊張感に満ちていく
舞台袖から生演奏となる舞台音楽が奏でられる中、プロローグから本編へ『未来少年コナン』の物語が開演。アニメの第1話の流れを独自の感性と表現でとらえながら、空気感や名場面はしっかり押さえつつ、スピーディに展開されるストーリーにグイグイと引き込まれていく演出はさすがといったところだ。
※写真は舞台衣装ではありません。

またそれぞれキャスト陣がこだわったキャラクターの作り込みも素晴らしく、加藤が元気いっぱいに演じるコナンとはじめ、可憐に佇む影山のラナ、自由奔放で行動の予想ができない成河のジムシーなど、仕草や動きにアニメの「らしさ」が感じらるのは嬉しいポイント。
コナンとラナによる初々しいやりとりや、ジムシーとコナンが顔を合わせ舞台を駆け巡りながらお互いの心の距離を縮めていくといったコミカルなシーンでは、スタッフ陣も楽しそうに笑顔で演技を鑑賞。逆にインダストリアの行政局長レプカやモンスリーたちによる人々への圧政を感じさせるシリアスなシーンでは、緊迫した芝居を見せる門脇や今井の一挙手一投足に目を光らせるなど、キャストとスタッフが一丸になって本番さながらの熱量あふれる稽古を繰り広げていってくれた。

中でも宮尾俊太郎演じる船長ダイスの存在感は抜群。密航してきたコナンとジムシーに鉢合わせするシーンでは、スタッフから思わず笑い声が漏れるなど、コメディリリーフとして本番の舞台でダイスがどう観客を楽しませてくれるのかも見どころといえるだろう。
また今回の通し稽古では実際の舞台セットの一部が使用されたほか、劇中屈指の名場面となる、水中に沈んだコナンにラナが口移しで酸素を運ぶ感動のシーンも試されるなど、準備は着々と進行中。改めて舞台初日へ向けての期待感を高めてくれた通し稽古となった。

公演開始となる5月28日まであと少し! ぜひ劇場に足を運んで、アニメとはまたひと味違った舞台ならではの魅力あふれる『未来少年コナン』を楽しんでもらいたい!

撮影:すずきみわ子

(C)NIPPON ANIMATION CO., LTD.
“Incredible Tide”
Copyright (C) 1970 by Alexander Key
Stage performance rights in Japanese language arranged with McIntosh & Otis, Inc. through Japan UNI Agency, Inc.

アニメージュプラス編集部/撮影:すずきみわ子

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