野島伸司が新ドラマ『何曜日に生まれたの』をアニメファンに勧める理由

ABCテレビが新たに立ち上げた日曜夜10時の全国ネットの新ドラマ枠第２弾作品『何曜日に生まれたの』が８月６日（日）より放送スタート。引きこもりの主人公・黒目すい（演：飯豊まりえ）を中心に展開する、サスペンスや恋愛など様々なジャンルを飲み込んだ予測不能のジェットコースタードラマだ。

脚本を担当するのは、『101回目のプロポーズ』や『高校教師』など社会現象を巻き起こした人気ドラマを数多く手がけてきた野島伸司。オリジナル作品ならではの魅力を追求した、本ドラマに込めた思いや見どころなどについて、話をうかがった。

──今回、どのような思いを込めて本作の脚本を書かれたのでしょうか。

野島　コロナ過があったことが、自分の中ではすごく大きかったんですよ。特に楽しいキャンパスライフを想像して入学したのに、何年もリモート授業を強いられてしまい、華やかな大学生活を送れないまま退学したり、引きこもりになってしまった若い人たちのことがずっと心に引っ掛かっていたんです。

そんな行動規制を強いられた特殊な状況下で、キラキラした青春時代を送ることが出来なかった20代前半の子たちに寄り添えるような物語を書いてみたい、という感覚が最初にありました。

──一癖も二癖もある登場人物たちによる、サスペンスありラブストーリーありの物語とのことですが、脚本を書いてみての感想は？

野島　ぼんやりとした着地点の絵だけは心の中で決めていて、それに向けて好きなように書いていったんですが、まさかこういう展開の話になるとは僕自身も思っていませんでした。
作業は毎回上手くいくわけではないんですが（笑）、基本的に自分が書いていて楽しめることが一番大事だと思っていまして、そういう意味では今回はすごく楽しかったですね。結果的に成功するかどうかはまだ分かりませんが、良い作品を作ってもらえそうだなっていう期待感は感じています。

──本作に曜日占いをお話に取り入れようと思った切っかけは。

野島　アジアを旅行している時に「何曜日生まれ？」って聞かれることがあったんです。なぜそんなことを訊くのか質問してみたところ、どうやら彼らは自分の生まれた曜日を覚えていて、日本でいうところの血液型や星座みたいな感覚で結婚運や友達との相性占いなんかに使っているんですね。たまたまそれが脳裏にあって、今回取り入れることにしてみました。

──『何曜日に生まれたの』というタイトルは、どのように決まったのですか。

野島　どんなタイトルにするかをプロデューサーたちと話している時、僕から「こういうの、どうかな？」って提案してみたんです。
そしたら誰も自分の生まれた曜日を知らなくて、その場でググって調べた始めたり会話がすごく盛り上がったんですよ。それを見て「これ、若い子たちならもっと盛り上がるんじゃない？」みたいな話になって、このタイトルに決まりました。
日本人で自分の生まれた曜日を知っている人ってほぼいないと思うので、この番組を切っ掛けにそれを知る人がいてくれたら、と思います。

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