• マハラージャン「くらえ!テレパシー」にあふれる我が道を行く音楽愛
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2023.02.15

マハラージャン「くらえ!テレパシー」にあふれる我が道を行く音楽愛

新曲「くらえ!テレパシー」で初めてのアニメタイアップに挑戦したマハラージャン

ボーイッシュな女の子と幼なじみの男の子が織り成す、不器用ながらも真っ直ぐな恋愛模様を描く話題のアニメ『トモちゃんは女の子!』。そのオープニングテーマ「くらえ!テレパシー」を歌うのは、独特の風貌とキャッチーで個性的な楽曲で注目を集めているマハラージャンだ。
原作を細部まで読み込んだからこそのギミックが満載された楽曲は、どのようにして生まれたのか。ロングインタビュー後半戦は楽曲に込めたこだわりと、アーティスト・マハラージャンのルーツに迫る。

>>>【インタビュー前編】マハラージャンが「くらえ!テレパシー」に込めたアニソン独自の魅力

■ゆらゆら帝国や水曜日のカンパネラにピンと来た

――「くらえ!テレパシー」というタイトルも、非常に分かりやすくてキャッチーです。

今回の曲はマハラージャンであることを大切にしながら『トモちゃんは女の子!』という作品とも重なっていないといけなくて、両者が交わるポイントはどこだろうと考えました。それで、思いが通じる・通じないというところから「テレパシー」という言葉を思いついて、このタイトルになったんです。

作中にテレパシーが出てくるわけではないんですけど、この言葉を使うことによって、サウンド面でシンセサイザーを面白く使うこともできるなと思いました。言い方を変えると、ピコピコした音を入れたいがために「テレパシー」という言葉を使ったという側面もあります。

――間奏のギターソロの後に出てくる、プルプル鳴っている音もシンセサイザーですか?

そうです。テレパシー感があるし、昔のゲームセンターもイメージできるし、面白いなと思って使いました。原作を読んでいる方であれば、なぜそういう音なのかに気づいて「ニヤリ」としてもらえるんじゃないかと思います。

――歌詞もすごく面白いです。マハラージャンさんというお名前は勿論のこと、代表曲の「セーラ☆ムン太郎」など独特のワードセンスがあると思うのですが、どこから影響を受けているのですか?

音楽の道に進もうと考えた高校生の頃は、あえて海外の音楽やジャズなどの歌詞の無いインスト曲しか聴かなかったんです。大学生になって改めてその耳で日本の音楽を聴いた時、自分にピンと来たのがゆらゆら帝国や在日ファンク、あと相対性理論や水曜日のカンパネラなどでした。

――歌詞も音もひと癖ある、独特の世界観を持つアーティストばかりですね。

そうですね。そもそも僕自身ラブソングをメインに歌うような人間でもないですし、今挙げたアーティストを見習って、人があまりやっていないフィールドで良い音楽を作りたいと常々思っています。

――とはいえ「くらえ!テレパシー」は、表現の妙はありつつもラブソングですよね?

はい。過去にも「エデン」などラブソングと受け取ることができる曲がありますけど、そこは目立ってやっているわけではなくて。逆に言えば、あまりやっていないからこそ久しぶりにラブソングを作る楽しさを味わえました。

――ストレートに〈好き〉とか〈愛〉とか使わない、どこかひねくれたところがマハラージャンさんっぽいです。

そうかもしれないですね(笑)。『トモちゃんは女の子!』もラブコメではあるけど一筋縄ではいかない感じがあるので、そこが僕の感性と合っていたのだとも思います。

――ちなみに、マハラージャンさんがテレパシーを食らわせたい人はいますか?

大雑把に言うと融通の利かない人です。先日電車に乗っている途中で具合が悪くなった時があって、目の前で座っている人にテレパシーを送り続けたんですけど全然届かなくて。「察してほしい!」って思いました(笑)。

(C)柳田史太・星海社/トモちゃんは女の子!製作委員会

アニメージュプラス編集部

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