• 色彩検定が頑張る人の背中を押す!山口つばさ×CloverWorksが紡ぐショートアニメ
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2022.08.18

色彩検定が頑張る人の背中を押す!山口つばさ×CloverWorksが紡ぐショートアニメ

色彩検定が頑張る人の背中を押す!山下大輝、東山奈央出演のショートアニメ公開


――山口先生と山口さんにおうかがいしたいのですが、そもそもお二人は色彩についてどのように勉強されたのでしょうか?

山口舞 私はアニメの専門学校に通っていたので、学生のときも学びました。私が通っていたときは学校では色だけの授業というのはなかったので、独学に近い感じですが。
学生のときは色選びが得意ではなかったので、会社に入ってから学んだことも多いです。アニメではいろいろな色が使われており、特にオープニング、エンディングは変わった配色が使われることが多いので、アニメのオープニングをひたすら見て真似していました。
そういったことをやりつつ、自分の好きな色を確立していく……といったことをしていました。

山口つばさ 最初に学んだのは……小さいころに絵画教室に通っていたんです。そこで絵の具セットを買ったんですが、赤・黄・青・白のみを使うというのがその絵画教室の方針でした。「赤・黄・青・白を混ぜればいろいろな色が作れるから」と。当時はそんなことができると思っていなかったので、「青と黄色を混ぜたら緑になるし、青と黄色と赤を混ぜたら茶色になる し、そこに青を多くすると黒っぽくなるんだ!」とすごく驚いて。混色の面白さをそこで学んだ感じでした。でも苦手意識はあるんですけどね(苦笑)。

――普段のお仕事と並行しての作業は大変でしたか? また、普段のお仕事と違うと感じたことはありましたか?

山口舞 普段からいろいろな業務を並行していることが多いので、特に大変かと言われるとそうではなかったのですが、「色にこだわった短編」ということで、普段のTVシリーズとは違って細かく色の作業をしていました。
TVシリーズの場合は長く放送するので、私の場合は、隔週で区切って、まとめて作業をすることが多いのですが、今回の場合は、普段テレビではやらないような色の指定もあったので、毎カット調整をしていました。
カロリー的には高かったのですが、すごく楽しく作業できたので苦労するという感じはなかったです。

山口つばさ 普段出さないキャラクター造形でもあったので、私はずっと楽しかったです。だから大変なことはなくて。今はどんな風に動画になって、どんなリアクションが返ってくるのかが楽しみです。
いつもと違うという点で言うと、漫画も回によって気をつけなければいけない部分が違うので、その延長という感じはありました。

――色彩に関わらず、お仕事をされる上で「これだけは譲れない」というポリシーやこだわりについてお聞かせください。

山中 ひとつは内容に嘘がないこと。広報の仕事をしているので、いろいろな記事にも出させてもらうことがあるのですが、広告を見て受検を考えてくださった方が「(言ってることが)違うな」と思うようなことがないようにしています。
もうひとつは、記事でも今回の動画も、「色彩検定、◯◯日が受検日で」という単純な広告ではなく、見た方が楽しんでもらえるようなものにしたいなと思っています。
以前、イケメンのイケボ講師が色彩について教えてくれるというコンテンツ(「教えて!色彩先生」)を作ったのですが、楽しんでもらえて、役に立つというものをなるべく発信したいなと。

山口つばさ 仕事をする上で共通して意識しているのは、自分がいち読者、いちファン、いちオタクだったときにワクワクするようなものでありたい、ということです。細かいところはいっぱいあるんですけど、まず考えるところはそこですね。
(漫画を描く上で絶対に譲れないことについて)言語化するのは難しいんですけど……。ガチなことを言うと、締切を守ること(笑)。締め切りを守るということは、できるだけクオリティを落とさないということでもあると思うので。
あとはその都度その都度、いろいろあります。一概に言いにくいのですが、リアルなのと、リアリティがあるのとは、私の中では違いがあって、リアリティのラインというのは大切にしています。でも漫画においては「嘘じゃん」と思うようなことにも面白さがあると思うんです。だから嘘でもいい部分があるんですけど……例えば色彩検定のことだったり、『ブルーピリオド』の色の部分だったりは、その段階で最大限(嘘がないように)。
ただ、漫画は長く読まれるので、その間に歴史的なものが変わる可能性もあるので難しいんですけどね。それこそ受検内容も毎年変わりますし。

山口舞 私は「自分が楽しむ」ということが前提にあります。自分が楽しみつつも、最近「解釈違い」という言葉をよく耳にするので、そうならないように気をつけています。
また、私も山口先生と同じなのですが、自分がいち消費者になったときに楽しめるか、というのも大切だと思っています。商品化用に描き下ろされたイラストを塗ることもあるのですが、「自分が欲しいかどうか」ということを考えています。

【山口つばさ(キャラクターデザイン担当)】

東京都出身。東京藝術大学絵画科油画専攻卒業後、アフタヌーン四季賞2014年夏のコンテストで佳作受賞。2016年に新海誠監督の作品『彼女と彼女の猫』のコミカライズでデビュー。2017年6月から『月刊アフタヌーン』で『ブルーピリオド』を連載中。

【CloverWorks(アニメーション制作担当)】
CloverWorks はA-1 Picturesより2018年10月に新設分割したアニメーション制作スタジオ。国内外の視聴者に向けて、作品のつくり方やアプローチの仕方などに独自性を持って取り組み、さまざまなジャンルの作品制作にチャレンジしている。
代表作:『SPY×FAMILY』『その着せ替え人形は恋をする』『ぼっち・ざ・ろっく!』『ホリミヤ』『約束のネバーランド』など

アニメージュプラス編集部

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