• 【独占取材】『芸人アニメ監督』で炸裂した〈天才〉「いおり」の正体に肉薄!
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2022.06.11

【独占取材】『芸人アニメ監督』で炸裂した〈天才〉「いおり」の正体に肉薄!

5匹に見えるけれど1匹のパンダといおり

6月11日にフジテレビで放送された『芸人アニメ監督』に、彗星のごとく現れた若手芸人・いおり。
奇抜な発想を持つお笑い芸人に短編アニメの制作をオファー、アニメ監督として作品に臨む姿に密着し、完成したアニメを披露するというこの番組に、ラランドのサーヤやゾフィーの上田航平とともに「芸人アニメ監督」として参加した彼女は、ポップでシュールな作品と自身が醸し出す圧倒的に独特な佇まいで、スタジオを震撼させた。

披露された監督作『OVER THE RAINBOW』は、とある星でのんびり暮らす、ちょっと変わった動物たちの日常を描く超ショートストーリーが連続し、そして最後には衝撃の結末が……という内容。
いおりが監督を務め、製作は東映アニメーション、アニメーションディレクターはハイパーボールが担当し、わずか3分の映像の中に不思議なセンスがたっぷりと詰め込まれている。

キャッチーで可愛い絵柄の行間にどことなく深淵なテーマを感じさせるという中毒性の高い作品で、現在はYouTubeや東映アニメチャンネルで公開中。また、そんな作品の制作の様子に密着したメイキング映像の完全版もFOD/TVerにて配信中だ。

若手芸人のコンペから今回の企画に選ばれたいおり。
美大出身で現在は芸人として活動中という、異色の経歴を持った彼女は一体何者なのか?
その正体に迫るべく、いちはやく単独インタビューを行った!
▲衝撃作『OVER THE RAINBOW』のタイトル画面

★スタジオの反応に「してやったり!」★

——『芸人アニメ監督』で発表されたいおりさんの「OVER THE RAINBOW」に感銘を受け、ぜひお話をうかがいたいと思いました!

いおり ありがとうございます!

ーー番組でも作品を観たゲストのみなさんからかなり大きな反応があったと思います。ご自身ではその反応にどんな印象をお持ちになりましたか。

いおり してやったり、ですね。

ーー(笑)。最初から「これはみんなに喜んでもらえる」という気持ちで?

いおり 「喜んでもらえる」というよりは、きっと刺激になるんじゃないかなという気持ちでした。

ーー今回は若手・新人芸人さんの中からいおりさんに白羽の矢が立っての企画参加でしたが、最初にお話を聞いた時はどう思いましたか。

いおり アニメを作るのは、大学生の時に経験したことがあったんです。美大だったので、手描きでパラパラマンガみたいに描いて何秒間か動く映像を作るという、本当に初歩のアニメ作りはやったことがありました。その大変さを味わったことがあるからこそ、最初は嬉しい反面「全部、自分で描いてくださいって言われたらどうしよう……」って思って(笑)。

ーー「監督」ではなく、絵も含めて一から全部ご自身で作るという企画だと思ったわけですね。

いおり はい、これは大変だぞって思ったんですけれど。だから、監督という立場でみなさんに指示して作るという状況になった時も心苦しかったというか、「何もわかっていない奴が好き勝手言うな」みたいな状況にはなりたくないなって思って、気を付けました。

ーー作る大変さがわかるからこそ、作る人の気持ちを考えて。

いおり しかも、大学で体験したのはレベルの低い初歩の大変さだから。(今回、コラボするクリエイターたちは)もっと大変なことをしている人たちだっていう尊敬の気持ちです。そしてもちろん、そういう人たちに作ってもらえるのがすごく嬉しかったです。

ーー「こんな作品を作ろう」という発想はどのように生まれましたか。

いおり そもそも、いつもネタでフリップを使っているんですけれど、それは頭の中のイメージをみんなに伝わりやすくするためで。ずっと「これが映像になればいいのに」とか「動けばいいのに」って思っていたんです。だから、やっと脳内のイメージをそのままダイレクトに伝えるコンテンツができるぞっていう気持ちでした。

ーーでは、あの『OVER THE RAINBOW』の内容は、普段のネタの延長線上というか、拡張版みたいなものなんですね。

いおり はい。

ーースゴいイメージですよね……とあらためてご本人に言うのも変ですが(笑)。

いおり スゴいですか?(笑)

ーーいつも頭の中であんなことをイメージしていらっしゃるんですか。

いおり うーん、自分で「考えるぞ!」って思って考えていないから……「普段、考えてるんですか?」と聞かれると「そうかなぁ?」って思っちゃうけれど、でも、もしかしたらそうなのかもしれないです。世の中にはいろいろ問題があるじゃないですか。人だったり、環境だったり。そういうことを考える機会って多分少ないと思うし、本当にそのことについて考えている人もいれば、さわりの部分だけで何となく知ったような気になっている人とかもいるけれど、もっと深い部分まで考えるようになるきっかけになればいいなぁとか。

あとは、うーん……難しいことを「難しい」と思い込んで考えないようにしていることってあると思いますが、そういう問題の簡単な切り口のヒントとかにもなったらいいなって思っています。

(C)東映アニメーション

アニメージュプラス編集部

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