GoRA×キングレコードがタッグを組む、完全新作オリジナルアニメーション『AYAKA ‐あやか‐』が、2023年7月1日(土)より放送中。七つの島が連なる綾ヵ島を舞台に、相棒×師弟×好敵手×兄弟という関係性と、それぞれに宿命を背負った男たちの切なくも美しい絆の物語が描かれる。
兄弟子の鞍馬春秋とは脈接ぎとしての在り方の違いから対立している、アラミタマ駆除の専門組織『アヤカセキュリティ』の所長・伊吹朱役を務める梅原裕一郎さんに、役への思いや収録時のエピソードを語っていただきました。
【梅原さんと朱の共通点】――まず、伊吹朱役での出演が決まった時のお気持ちからお聞かせください。梅原 本作はオリジナル作品なので、「伊吹朱というキャラクターは自分の声で始まるんだ」という責任感を感じました。それと同時に「伊吹朱は自分の声だ」と、自信を持って言える嬉しさも感じました。
――台本を読まれての作品の印象はどんなものでしたか。梅原 呪文を唱えてアラミタマを浄化していくという設定は、日本人が慣れ親しんできた陰陽師のような雰囲気があって、とても分かりやすいしカッコいいなと思いました。
――では、伊吹朱というキャラクターに関して、どんな人物だと捉えられましたか。梅原 過去のある出来事から、アラミタマに対する恨みがかなり強い人物です。しかも、それを正当でない方法で復讐しようとしていて、目的のためには手段を選ばない人物として描かれています。
ですが、根っからそういう人物なのかといえば、そうではないんです。自分の中の怒りが「もうこの方法しかないんだ」と納得させているといいますか……元々は優しいとまではいかなくても、普通の感覚を持った人物だと思っています。
――朱を演じるにあたって、意識した部分などはありますでしょうか。梅原 朱は二十代とまだ若く、行動原理にもかなり青い部分があるキャラクターです。その一方で、『アヤカセキュリティ』の所長で部下もいるという立場から、周りを冷静に見る大人びた側面もあります。主人公の幸人に対しても、大人として接している様子が印象的ですよね。
なので、朱の青い部分は残しつつも、実際の年齢よりも大人っぽい雰囲気が出せたらいいなと意識して演じました。
――朱と梅原さんの間に、何か共通点があれば教えてください。梅原 僕も朱と同じくらいの頃は刺々しい部分があったかと。
――梅原さんが、ですか?梅原 そのようです(笑)。あまり自分では分からなかったのですが、30歳手前になってから、同業者に「優しくなったね」と言われることが多くて。僕も朱と同じ二十代中頃は尖った部分があったのかなと思うので、そこは似ている部分かもしれません。