• 【必殺大上映】スクリーンで堪能する「必殺シリーズ」のドラマ・役者・音
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2023.07.01

【必殺大上映】スクリーンで堪能する「必殺シリーズ」のドラマ・役者・音

(C)松竹・ABCテレビ


――スクリーンで観る「必殺シリーズ」に、どんな印象を抱かれましたか。

高鳥 やはり没入感が違います。もちろんテレビでの視聴を前提にした作品ですが、大画面を前に集中して鑑賞することで新たな発見がいくつもありました。緒形拳さん演じる藤枝梅安をはじめ殺し屋たちのピカレスクな魅力、『仁義なき戦い』の深作欣二監督や『十三人の刺客』の工藤栄一監督といった名匠によるアウトロー時代劇としての挑戦に満ちており、何度観ても「おおっ!」と驚きがあります。

また平尾昌晃さんによる殺しのテーマ曲、あれを暗闇のなか大音響で聞いただけで鳥肌が立ちました。「必殺シリーズ」といえば光と影の映像美が名物ですが、音もいいんですよ。セリフもクリアだし、グサッ、ブシュッ、ボキボキッといった効果音も格別です。あらためて「テレビ映画」に情熱を注いだ京都映画(現・松竹撮影所)の各パートの仕事ぶりが際立ちます。

――ラピュタ阿佐ヶ谷の物販コーナーでは関連書籍のほか、ハードコアチョコレートの「せんりつTシャツ」や山﨑努さんの直筆サイン入り著書『「俳優」の肩ごしに』まで入荷されて話題を集めました。

高鳥 まるで必殺フェスですね。びっくりしました。山﨑さんは必殺ファンに感謝の気持ちを込めて、1冊づつ個別のメッセージまで書いてくださったんです。拙著『必殺シリーズ秘史』のインタビューでお会いしてちょうど1年が経ちますが、このようなご縁が続くとは本当にありがたいです。

――では最後に、改めて本企画のアピールをお願いします。

高鳥 スクリーンでお客さんと一緒に見るという「体験」は、なかなかできることではないので、ぜひ夏のお祭りに参加していただきたいです。なんせ50年に一度の奇祭なので。

いまや再放送や配信の機会も多い「必殺シリーズ」ですが、映画館でやるからこそ観てみようという方もいるでしょうし、「多すぎてどれを観たらいいかわからない」というビギナーの道しるべになるはずです。実際、予想していた以上に初見のお客さんのリアクションが多いので、必殺ファンも遠慮なくバンバン盛り上げていただければうれしいです。

作家の京極夏彦さんや脚本家の小林靖子さんほか各界のファンも多い珠玉のシリーズなので、ぜひこの機会に温故知新で「再発見」していただければと思います。

>>>「必殺シリーズ」秘蔵の美術資料、高鳥氏の著作『必殺シリーズ異聞』の内容を見る(写真10点)

(C)松竹・ABCテレビ

アニメージュプラス編集部

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