• 【必殺大上映】スクリーンで堪能する「必殺シリーズ」のドラマ・役者・音
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2023.07.01

【必殺大上映】スクリーンで堪能する「必殺シリーズ」のドラマ・役者・音

(C)松竹・ABCテレビ

金をもらって恨みをはらす殺し屋たちを主人公に、テレビ界の常識を覆す設定や展開、斬新な表現手法で人気を博したアウトロー時代劇「必殺シリーズ」のテレビ放送回をスクリーンで特集上映するというファン垂涎の企画『必殺大上映 仕掛けて仕損じNIGHTS』が現在東京・阿佐ヶ谷にて開催中だ。

本企画では、池波正太郎原作の第1作『必殺仕掛人』(1972~1973)、藤田まこと演じる中村主水が初登場したオリジナルの第2作『必殺仕置人』(1973)、第10作の『新・必殺仕置人』(1977)を中心としたシリーズ初期の傑作群、さらに劇場作品『必殺!III 裏か表か』(1986)が上映される。

今回の上映エピソードをセレクトした、書籍『必殺シリーズ秘史 50年目の告白録』『必殺シリーズ異聞 27人の回想録』(立東舎)の著者・高鳥都氏に、今回の企画の見どころについてお話をうかがった。

――今回の企画の見どころは、ずばりどこにありますか。

高鳥 斬新な設定や表現でテレビ時代劇に革命を起こした「必殺シリーズ」ですが、これだけの本数がスクリーンで上映されるのは史上初の試みです。ラピュタ阿佐ヶ谷の石井紫支配人と相談し、テレビ23本に劇場版1作という24本を選びました。21時からの上映がメインですが、必殺といえば「闇夜の殺し」が名物なのでレイトショーがぴったりじゃないでしょうか。

――厳選されたという上映エピソードについてお聞かせください。

高鳥 テレビの連続シリーズやスペシャル、劇場版などをふくめると800話を超える作品数となります。どこかで区切らなくてはならないので、今回は初期シリーズに絞り、『必殺仕掛人』『必殺仕置人』『新必殺仕置人』の3作を中心に選びました。
ハードな『仕掛人』、パワフルな『仕置人』、アドリブ満載で自由な円熟味のある『新仕置人』。どの回も自信をもってオススメします。

『仕掛人』の第1話「仕掛けて仕損じなし」は記念すべきシリーズの原点ですが、貴重な16ミリフィルムでの上映……アンモラルな殺し屋ドラマのフィルムを国立映画アーカイブという国の機関からお借りしました(笑)。おかげで連日大盛況、よいスタートを切ることができました。

そして7月1日からは『仕置人』の第1話「いのちを売ってさらし首」が始まります。念仏の鉄(山﨑努)、棺桶の錠(沖雅也)、そして中村主水(藤田まこと)が初登場のエポックな大傑作なので、ぜひスクリーンでご覧いただければと思います。
映画界の名匠だけでなく、シリーズの助監督を務めてきた高坂光幸さんの演出回も2本選びました。鉄と主水の名コンビが仲間割れをする『新仕置人』の「裏切無用」、火野正平さん演じる正八メインの友情哀話「代役無用」、どちらも創意工夫に満ちたマイベスト回です。このあたりは何より偏愛を優先しました。

またラピュタの地下にあるザムザ阿佐谷では19時から「主水セレクション」などテーマ別の2本立てを上映するので、週末はラピュタとのハシゴで3本連続して鑑賞できます。ちょっと攻めすぎたかな? とも思うのですが、「やるなら徹底的にやれ!」という工藤栄一イズムですね。

(C)松竹・ABCテレビ

アニメージュプラス編集部

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