『機動戦士ガンダムＮＴ』が挑んだ「一歩踏み込んだニュータイプ像」

本作の主題となるのは、タイトルにあるNT＝「ニュータイプ」である。原点であるTVアニメ『機動戦士ガンダム』で「宇宙で生きていくために進化した人類の形」というイメージで描かれた以後、富野由悠季監督が手掛けるガンダム作品でその在り方が問われ続けてきた。

福井は『ガンダムＵＣ』においてニュータイプの要素をテーマとして積極的に取り込んだが、『ガンダムＮＴ』はその領域にさらに１歩踏み込んでいる印象がある。人類の新たな希望として生まれながら、いつしか兵器の生体パーツのように扱われてしまっているニュータイプの立ち位置を対比的に提示することで、福井ならではの視点でニュータイプの本質に迫ろうという試みが感じられる。

いよいよ最終回を迎える第４話では、ジオン共和国からフェネクス捕獲の任を担う強化人間ゾルタン・アッカネンが、ヘリウム３の備蓄基地でIIネオ・ジオングを駆って暴走。ゾルタンを止めるべく、ヨナはナラティブガンダムで出撃するが、戦場にはフェネクスも姿を現し――。

最終決戦はどのような結末を迎えるのか？　「ニュータイプ」という枷に縛られ翻弄される人々の戦いと選択をぜひ見届けてほしい。

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