【再会と憧れ――共演者に縁を感じる作品】――作品の印象を教えてください。前田 まず「現代社会にあるものを異世界に輸入してみたらどうなるのか」という発想が面白いなと思いました。想像するだけでワクワクするようなテーマですよね。
そして、異世界転生モノは数多くありますが、「老後に備えて」で始まるところがミツハちゃんらしい! すごく達観していて、珍しいタイプの主人公だと思います。
――では、前田さんから見た主人公・ミツハの印象を教えてください。前田 まだ10代なのにしっかり大人と渡り合えて、しかも演技も上手で、すごく頼もしく感じるのですが、ちょっと心配にもなってしまうというか……。辛い経験をしてきたからこそ身についた “生きる術” だと思うので、「ミツハ、大変だったんだろうなあ……」という風に、お姉さん目線で見てしまいました。
でも、そう思うのと同時に、きっとこの子の将来は安泰だろうなとも思います。「悩んでいてもしょうがない!」と前に進むエネルギーがある、明るくていい子なので! 私はミツハが大好きです。
――ミツハ役を務める長江里加さんの印象は?前田 長江さんのことは「りかち」と呼んでいて、私が事務所に入りたての頃からの付き合いなのですが、この作品で久しぶりにお会いすることができました。
りかちとは以前、別作品で共演したときに、一緒にロケへ行くこともあったので、元々仲が良いんです。ただ、ここ2、3年はゆっくり話す機会がなかったので、本作で再会できるのをすごく楽しみにしていました。そうして迎えたサビーネ初登場のアフレコでは、私がブースに入るなり「ようやくサビーネが来てくれた!」とりかちが言ってくれて。そのときのことは、とても印象に残っています!
――前田さんが個人的に気になるキャラクターは誰ですか?前田 コレットちゃんです。個人的にとっても可愛いと思っていて、あの雰囲気にとても癒されます。
――共演者の方との印象的なエピソードがありましたら、教えてください。前田 実は今回共演者の方が、「久々に会えた」とか「ずっと共演したいと思っていた」とか、そういう方ばかりなんです。なので、縁を感じる作品だなと思っていて。
たとえば、国王様を演じている速水奨さんとは、去年の夏、朗読劇でご一緒させていただいたのですが、そのときはあまりゆっくりお話しできなくて。ただ私は、お酒の話をしたことや、温かくフォローしていただいたことがとても印象に残っていたんです。なので、今回香盤表で速水さんのお名前を見つけたときは嬉しかったです。
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