• 【ノケモノたちの夜】対談企画『星野真先生と行くアニメ裏側探訪』第2弾!
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2022.11.11

【ノケモノたちの夜】対談企画『星野真先生と行くアニメ裏側探訪』第2弾!

(C)星野 真・小学館/「ノケモノたちの夜」製作委員会


———他に山下さんへ伺いたいことはありますか?

星野 やっぱりテンポの部分かな。漫画は画面の上で時間軸をかなり好き勝手に支配できるのが特徴ですが、アニメでは難しいですよね。特にキャラクターの感情の溜めの部分。漫画だと大事な部分で書き込みを増やして……という手法を使うんですが、アニメだと時間を溜めることで表現したりしますよね。そういう部分を脚本上ではどうされているのかなと。こうして欲しいという要望は入れているんですか?

山下 「ここは時間をかけて」なんて野暮なことは絶対やらないです(笑)。ひとりひとりやり方は違うと思いますが、僕はそのセリフが一番立つようにお膳立てして構成する感じですかね。お話の流れの中で的確な場所に置くことでこのセリフは立つだろう、というように。その時のお話の波を作るという感じですかね。

星野 お話の波ですか。

山下 週刊連載だと4話分をまとめてアニメ1話に、というのがよくあるパターンだと思います。そうすると山(漫画の1話毎の物語の波)が幾つもあるので、30分のテレビアニメの中でそのうちのどれを一番立てるのかということになります。どれか1つにピークを絞って、そこに焦点を当てる。今作の第1話でいうと、まさにウィステリアが契約の対価として自分の目を捧げるセリフに集約するようにもっていく。あとは演出家さんを信頼して。脚本って設計図でありお膳立てなんだと思っています。

———毎話数でそういった推敲を何度もされているんですね。

山下 ちょうど手元で第1話の初稿のデータを開いているんですが、ウィステリアの「私と一緒に生きてください」はどこに置くか凄く悩んで、何度も書き直している履歴が残っていますね。初稿からちょっとづつ変えながら作っています。絵だけではなく流れの中でどこにあるのが一番いいのか。それは前後の流れも関係してきますので、結構検討していましたね。今見返してそれは感じました。

星野 じつは、毎回あの熱量で感想を書くと準備している作品に支障が出ると担当編集に心配されて、私の手元に届いてる脚本は、初稿と決定稿だけなんです。なので「言いたいことは初稿で全部言ってください」と(笑)。

山下 決定稿に至るまでに色々変わっていたんです(笑)。

星野 その間を知らないので「おおっこうなるんだ」と、余計に楽しめたかもしれません(笑)。


対談記事全文は公式サイトで掲載中。今後も制作スタッフやオープニング、エンディングのアーティストとの対談記事をお楽しみに!

(C)星野 真・小学館/「ノケモノたちの夜」製作委員会

アニメージュプラス編集部

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