• ヒーローを背負う後輩へのメッセージ 『ウルトラマンデッカー』松本大輝・小柳友・黄川田雅哉鼎談
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2022.10.15

ヒーローを背負う後輩へのメッセージ 『ウルトラマンデッカー』松本大輝・小柳友・黄川田雅哉鼎談

(左から)小柳友さん、松本大輝さん、黄川田雅哉さん 撮影/真下裕(Studio WINDS)  (C)円谷プロ (C)ウルトラマンデッカー製作委員会・テレビ東京



◆ヒーローを演じたということ◆

――小柳さんはウルトラマンゼロに変身し、黄川田さんは別のシリーズでヒーロー役を経験されています。松本さんにとってはある意味ヒーローの先輩であるお二人に、伺ってみたいことはありますか?

松本 そうですね……最初に「主役のヒーロー役です」と聞いたときは、どういう心境でしたか?

黄川田 僕の場合は別の方が以前に演じられた役だったのですが、そこに囚われずに僕のヒーローを演じようと思いました。そこは(松本)大輝が自分だけのアスミ カナタを演るのと同じで。何かを取り入れて勉強するというより、自分の中でどんどん見つけ出していくしかないなと。とにかく楽しんで、スタッフや共演者を信頼し、最高のパフォーマンスをするしかないという感じでした。

小柳 もちろん嬉しかったですが、単独の主演が初めてだったので、すごくプレッシャーはありましたね。共演した土屋太鳳さん、濱田龍臣さんがまだ若いころだったから、「俺が引っ張っていかないと」とも考えていました。

松本 『デッカー』が今年25周年を迎えた『ダイナ』のエッセンスを取り入れた作品なので、雅哉さんの話はすごくわかります。僕も『ダイナ』のアスカ・シンっぽくしようとせず、『デッカー』のアスミ カナタとしてのヒーロー像を作っていきたいと思っていたんです。僕はもともとの性格もあって「みんなでやろう」と考えていたので、周りを引っ張る意識があった友さんとは違っていたんだなと感じました。

――逆に黄川田さんと小柳さんから、松本さんにヒーロー役の先輩として伝えたいことは?

黄川田 すでにできているから今さら言うことはそんなにないけど、主演の重みはこれから俳優をやっていくうちに感じることになると思います。やっぱりウルトラマンって長く続いているじゃないですか。(『ダイナ』主演の)つるの剛士さんが大輝と会ったように、何十年後かに大輝が新しいウルトラマンの子たちと会うことが、きっとあると思うんです。いろいろな現場で俳優としての経験を重ねて、またデッカーになる日が。そのときに「すごい作品に参加していたんだな」と感じるんじゃないかな。

小柳 “ウルトラマン” ではあるけど、俳優であることを主軸に置いてほしいなと。俳優としてここで得たものを、次につなげていく。俳優としていられれば、この先どんなことがあっても楽しんでいけるんじゃないかと思います。正直ウルトラマンを演じたことで、人からいろいろなことを言われたり、次の現場に行ったときに不思議なギャップが生まれたりしたんですよ。ある作品のオーディションで監督に「お前ウルトラマンだったんだろ、芝居できるの?」と言われたこともありました。そのときはもうひとりの監督がウルトラマンのファンだったおかげで、結果的には受かったのですが。俳優であることを軸にしていたから、そういう経験も僕は糧にできたし、芝居で想いを返したいと思えたんです。今回『ゼロ』でお世話になった方々に、どうやったら恩返しできるだろうという気持ちがありました。現場でもいろいろとお話したのですが、そのことは伝えておきたいなと思いました。

松本 ありがとうございます!

――最後に読者へメッセージをお願いします。

黄川田 今後は敵になったアサカゲとの関係性だったり、新たな怪獣が出てきたりと、どんどん濃くなっていきます。「今日はカナタを見よう」「怪獣中心に見てみよう」といろいろな見方ができるくらい、味つけが濃くなっていくのがこれからではないかと。何度見ても新たな発見がどんどん出てくるくらい、キャストもスタッフさんも細かく作っている作品なので、楽しんで観てもらえると思います。

小柳 今の話で言うと、美術部さんのこだわりがすさまじくて。遊びでキャストの名前が入った看板があるんですよ。

黄川田 あれビックリした!

小柳 黄川田病院でしたよね。そういう意味でも、本当に何度見ても面白いと思うんですよ。そして、第15話以降もカナタ、イチカ、リュウモンの若手3人がずっと輝いています。それが一番の見どころだと思いますし、応援していただけることで、『デッカー』の後の未来にカナタが帰ってくるかもしれない。個人的にそこはすごく期待しています。今後もよろしくお願いします。

松本 後半は「こんなことも起きるの!?」という展開が結構あるんです。

小柳 まだ言えないことが多いんだよね。

松本 その中で湧いた疑問が、物語が進むにつれて明らかになっていき、最後まで観ていただけるとすごくスッキリすると思います。僕としては、アガムスと対峙する場面が演じていて熱かったので、ぜひ注目してほしいです!



(C)円谷プロ (C)ウルトラマンデッカー製作委員会・テレビ東京

アニメージュプラス編集部

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