• 声優として特撮に関わる楽しさと怖さ 『ウルトラマンデッカー』ハネジロー役・土田大インタビュー
  • 声優として特撮に関わる楽しさと怖さ 『ウルトラマンデッカー』ハネジロー役・土田大インタビュー
2022.10.08

声優として特撮に関わる楽しさと怖さ 『ウルトラマンデッカー』ハネジロー役・土田大インタビュー

(C)円谷プロ (C)ウルトラマンデッカー製作委員会・テレビ東京

第1クールが終わり、物語が折り返しを迎えた『ウルトラマンデッカー』。アスミ カナタたち新人隊員たちの成長が描かれる中、AIユニットであるHANE2ことハネジローが感化され、変化していく姿も印象的だった。

第2クールでの活躍も期待されるハネジロー役の土田大さんにインタビューを実施。ウルトラマンシリーズの思い出、アフレコの舞台裏について伺った。

◆AIであることを武器にして◆

――最初にハネジロー役のお話を聞いたときの心境はいかがでしたか?

土田 僕がよく観ていたのが初代『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』など昭和の作品だったので、「ウルトラマンにマスコットっているの?」とまず思いました。台本をいただき、ハネジローがどんなキャラなのか知ったら、今度は演じる足がかりがなくて焦りましたね(笑)。僕は演じるとき、今までの経験の引き出しを開けて「これはこっち系で演じよう」と考えるのですが、ハネジローはどの引き出しも開かなかった(笑)。着の身着のままではないですが、これはもう現場に行ってやるだけやってみるしかない、と思いました。そして、ビジュアルを見て「本当に僕でいいの?」と(笑)。

――かなり愛らしいビジュアルですからね。

土田 何ならGUTS-SELECTのメンバー含めて最年長のおじさんですよ、僕は(笑)。あくまでSiriやアレクサみたいなもので、可愛い声が出るわけじゃないと自分に言い聞かせました(笑)。

――結果的にキュートな外見からダンディな声がするギャップが、ハネジローの魅力の一つになったのではないかと。

土田 ハネジローはオーディションではなく、指名でお話をいただいたんです。特撮経験もあり、それを活かせる事ができればと、快くうけさせていただきました。収録も現場の皆さんが『忍者戦隊カクレンジャー』を観て僕のことを知ってくださっていて、とても演じやすい雰囲気でした。

――収録のうえで意識されていること、苦労されたことは?

土田 AIであることはとても意識しています。機械的に喋ったほうが面白い場面など、AIであることが武器になるところもあるので、そこは活かしたいと思っていますね。今日収録した話でも、AIらしく話したほうが面白いなと考えた場面があって。監督に提案し、言葉も台本のフランクな口調から、あえて丁寧な言葉に直してアフレコしました。それとピコピコ動く姿に合わせて声を入れるのは、新鮮さと難しさを感じました。「口パクはないほうが楽」とおっしゃる方もいますが、むしろ僕は口の動きがないと少しやりづらいんです。特に最初の話数は「淡々と喋ってほしい」とディレクションがあり、手探りで演じていて。完パケを観た時に、初めて安心しました。

――実際の映像を視聴するまで不安があったと。

土田 そうですね。やはりどの作品も、上がりを観るまではドキドキします。ハネジローの場合だと、どのくらい声に加工が入るのかが、演技のアプローチを考えるうえでも気になっていました。『カクレンジャー』の時もそうだったんですが、特撮のアフレコはアニメや映画の吹替と違い、明確な設計図がなくて自由なんですよね。キャラクターを現場で演技をどんどん積み重ねて、作り上げていく独特の面白さがあると感じています。


>>>ハネジロー活躍の場面カットを見る(写真6点)

(C)円谷プロ (C)ウルトラマンデッカー製作委員会・テレビ東京

アニメージュプラス編集部

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