• 『うる星やつら』上坂すみれがラムを演じて感じた「楽しさ」と「難しさ」
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2022.10.12

『うる星やつら』上坂すみれがラムを演じて感じた「楽しさ」と「難しさ」

『うる星やつら』ラム役の上坂すみれさん 撮影/能美潤一郎


――音響監督などのスタッフさんから何かディレクションはありましたか?

上坂 オーディションの時にいろいろお聞きしていたので、アフレコ時に大幅な修正はなかったんですけれども、最初にあたると鬼ごっこをするシーンでは、「ただの地球人を相手にしているだけなので、本当に興味のない感じを出していきましょう」と言われたのが、かなり難しかったです。
でも、他のキャストの皆さんと掛け合いをしていく中で、自然と没入していくことができたように感じています。

――神谷浩史さん演じる、あたるとの掛け合いの感想を教えてください。

上坂 神谷さんは、高橋留美子先生の全ての作品をリアルタイムで楽しんできたファンということもあって、その熱量や愛情を一言ひと言から感じますし、座長としてみんなを引っ張っていってくださっています。
神谷さんの演じるあたるは、本当に漫画を読んだ時の印象そのままというか……ひょうきんでお調子者だけど、ラムのことをなんだかんだで意識している、そんないじらしさみたいなものを上手く引き出していらっしゃるなと感じました。

――上坂さんは、ラムがあたるのどんなこころを好きなのだと思いますか?

上坂 最初にラムと鬼ごっこをしている時、「しのぶと結婚する」というモチベーションもありましたけど、その絶対に諦めない姿勢に私自身も「あたるって、こんなに真っ直ぐな心の持ち主だったんだ」と思ったんです。
絶対に素直に「好き」とは言わない天邪鬼で、浮気性でもあるんですけれど、いざラムが危なくなった時は助けにきてくれるところに古風な男らしさを感じます。何だかんだで自分のことを一番好きでいてくれるのはあたる、ということを、ラムも感じ取っているんじゃないかなと思います。

――アフレコ現場の雰囲気はいかがでしょうか?

上坂 最大4人までの分散収録でしたけれど、ラムとあたるはいつも同じ収録でしたし、面堂さんやしのぶちゃん、サクラさんとか、その話数で一番掛け合いをするキャラクターとはいつも一緒に録ることができました。
『うる星やつら』って、漫画でも一コマにたくさん人がいるシーンが多いと思うんですけど、そういう空気感もとても忠実に再現されていて。メインキャストの収録はアフレコの最後のほうで、クラスメイトや町の人の声も入った状態で収録させていただけたので、とてもイメージが掴みやすかったです。

――ラムを演じていて楽しいところ、また逆に大変なところなどはありますか。

上坂 ラムちゃんは「ダーリン」「~だっちゃ」というセリフとか、一人称が「ウチ」だったりと、かなり独特な言葉遣いをするんですけど、演じる中でそれらにすごくいろんな表情が乗せられるということが分かって、楽しく演じることができました。
逆に「~だっちゃ」にならない標準語を喋るシーンは、普通の喋り方にラムちゃんらしさを載せるのが結構難しくて、そこではどこか「宇宙なまり」っぽさみたいなものを意識しながら演じました。

――ラムのトレードマークである「~だっちゃ」を、アフレコで最初に言った時のお気持ちは?

上坂 「これを言う日がついに来てしまった」というか(笑)。収録している時は夢中になっていたんですけど、収録が終わって家に帰って1話の台本を眺めていたりすると「こんなこと言ったんだなあ」ってじわじわと後から嬉しい気持ちが湧いてきました。でも、まだ放送されていないので、信じがたい部分もあります(笑)。

アニメージュプラス編集部

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