• 「作画がすごい」という言葉は『犬王』のためにあったのか。
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2022.05.28

「作画がすごい」という言葉は『犬王』のためにあったのか。

(C)2021 “INU-OH” Film Partners

《 歌い、舞うアニメだからこそ。アニメーション表現の魅力が詰まった『犬王』》

湯浅政明監督による劇場アニメーション『犬王』(配給:アニプレックス、アスミック・エース)が、5月28日(土)より公開開始! 謎に包まれた実在の能楽師・犬王(いぬおう)を描いたストーリーや、“ロックオペラ” と称される音楽などが話題となる本作だが、ぜひ【作画】にも注目して観ていただきたい。

作中で異形の子・犬王は、その特異な体つきを活かして人とは違う舞を舞い、盲目の琵琶法師・友魚(ともな)は、自由奔放な演奏スタイルで人々を魅了していく。そのため、彼らのパフォーマンスは、私たちが想像している “優雅な能” から遠く離れた、パワフルで激しいものだ。

そういったパフォーマンススタイルだからこそ、スクリーンの中で彼らは常に動き回っている。体を揺らし、ステップを踏み、楽器をかき鳴らす……止まっている瞬間がほとんどないのだ。

「アニメだから動くのは当然だろう」と思った方もいるかと思うが、この作品のキャラクターたちは「画面の向こう側で本当に生きているんじゃないか?」と錯覚してしまうほどに、なめらかに動く。そして、とんでもなく作画カロリーが高い彼らのパフォーマンスを成立させるだけでなく、見ているものを圧倒するほどの “動き” が作られているのだ。

しかも、ミュージカル・アニメーションというだけあって、作品に占める【能パート】の時間はかなり長い。そうなると、犬王と友魚がのびのびと歌い、舞う姿が描かれる神作画を拝める時間も自然と長くなるというわけだ。

また、本作の魅力的な作画パートは、能のシーンだけにとどまらない。特報映像でも一部公開されていた犬王が屋根の上を駆けているシーンや、雨が降っているシーンなど、挙げていくとキリがない。作品の始まりから終わりまで、「作画がすごい」と言い切っていいだろう。

『犬王』は間違いなく劇場の大きなスクリーンで観てほしい作品だ。神作画、見届けようぜっ!


>>>『犬王』で味わう作画の世界! 全カット美しい場面写真(画像22点)

(C)2021 “INU-OH” Film Partners

アニメージュプラス編集部

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