• シャイエ監督はなぜ『カラミティ』でジェーンの幼少期を描いたのか?
  • シャイエ監督はなぜ『カラミティ』でジェーンの幼少期を描いたのか?
2022.04.12

シャイエ監督はなぜ『カラミティ』でジェーンの幼少期を描いたのか?

(C)2020 Maybe Movies ,Norlum ,2 Minutes ,France 3 Cinema

2022年4月20日(水)にブルーレイ・DVD化&配信/レンタル開始の『カラミティ』は、『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』のレミ・シャイエ監督の最新作。
監督はなぜこの作品でマーサ=カラミティ・ジェーンの幼少期を描こうと思ったのか、そのポイントを語る特典映像の一部が公開された。

『カラミティ』は、アヌシー国際アニメーション映画祭 クリスタル賞(グランプリ)受賞。アメリカ西部開拓時代の女性ガンマン、カラミティ・ジェーン誕生の勇気と感動の物語。
家族と共にアメリカ西部へ幌馬車で旅をしていた12歳の少女マーサ。だが父親が負傷したことをきっかけに、彼女は家長としての立場と務めようと奮闘する。

『カラミティ』のブルーレイ発売を記念して、映像特典の一部が公開された。シャイエ監督やスタッフらが主人公の少女マーサの描き方を語るインタビューだ。
主人公のマーサ・ジェーン(カラミティ・ジェーン)について、「難しかったのは、マーサの人生が謎に包まれていたこと」と監督は話す。彼女の伝説や娘への手紙などもウソや創作が多い中、監督は彼女がミズーリの農場で暮らしていたこと、その2年後にはモンタナにいたという事実を突き止めた。彼はその2年間の空白を「マーサの幼少期」としてフィクションで描く事を決めたと言う。
さらに監督は「マーサはあの時代に生きた強い女性だったが、自分が女性なのは決して隠さなかった」、スタッフたちは「男の子になりすましている時も自由で柔軟。(中略)実際の彼女も衣装持ちで変装が好きだった」、「社会の押し付けを打ち破り、同時に現代の社会にも疑問を投げかける」、「マーサは現代の少女と同じ悩みを持つ主人公」と、実在のマーサとフィクションを織り交ぜた本作のマーサについて共通点が多いことを挙げている。

シャイエ監督はマーサについて、次のように語っている。「ここに1人の12歳の少女がいる。彼女は自分の居場所に不満もなければ、反抗的でもない。開拓者の旅団の中で、少女たちは皆、料理や洗濯をし、弟妹の面倒を見る。そしていつも馬車の近くを離れない。マーサもそれを当たり前のこととして受け入れていた。しかし、一度自由を知った彼女は、元々の豪胆な性格も相まって、共同体の常識の枠には収まらなくなっていく。様々な出会いと経験を糧に、マーサは自身の在り方を作り上げていく。彼女のとてつもなく自由な精神は、時代の100年先をいくものだ」と。

特典映像ではさらに、貴重な当時の写真などとともに、作品の誕生秘話を知ることができる。ぜひ本編と共にお楽しみいただきたい。

>>>『カラミティ』本編の画像を全部見る(画像5点)

(C)2020 Maybe Movies ,Norlum ,2 Minutes ,France 3 Cinema

アニメージュプラス編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事

RELATED関連する記事

RANKING

人気記事