江口拓也が語る最新ミニアルバム『EGURand』の天邪鬼スピリッツ

──4曲目の『Break of Day』はいかがですか？

江口　ボカロP＆歌い手として活躍しているhalyosyさんに作っていただいた曲です。物語を読み聞かせる語り部のような立ち位置で僕が歌う……という曲にしたくて、ドラマを感じさせるような歌詞を書いていただきました。
halyosyさんは、自作のMVみたいな参考動画まで作って、遊び心いっぱいに取り組んでくださいました。この曲が入ったことで、アルバムに一つ新たな彩りが添えられたなと感じています。

──5曲目の『SŌIUMONDA』は、リード曲にもなっていますね。

江口　「気楽に生きていけるような曲」という、僕のフワッとしたイメージで作ってもらった曲です。かっこいい要素を散りばめながらも、すごく情緒があるんですよね。僕の価値観や人生観とも合っていて、「この曲でMVを作りたいな」と自然に思わせてくれた、めっちゃ好きな曲となりました。

──6曲目の『HRC』は、「グイグイ」というコールが印象的なすごく勢いのある曲ですよね。

江口　曲を作ってくれた本多（友紀）さんとは、普段からよく一緒に飲んでいたのですが、飲み会の時の僕をかなり拡大解釈してできた曲ですかね（笑）。
コロナ禍で飲み会に行けなくなっている僕の精神的な抑圧を感じ取った本多さんが、解放してくれるような曲にしてくれたのかなと。曲中の掛け声は、行きつけのお店のマスターにレコーディング当日に来てもらって収録しました。この曲で皆さんもストレス発散してください（笑）。

──最後の『Lonely Darling』は斉藤壮馬さんが作詞・作曲を手掛けています。

江口　壮馬くんは、僕にとって最初にできた後輩で付き合いも長いので「引き受けてくれたら面白そうだな」と思ってオファーしたのですが、即答で「やります」と言ってくれまして。曲自体もびっくりするくらい早く出来上がってきて、壮馬くんの圧が強すぎて、ちょっとだけ怖かったです（笑）。
彼から見た僕を題材にして、情緒豊かな曲を作るとこういう感じになるんだとすごく驚きましたし、壮馬節もしっかり出ていてとてもいい曲ができたなと。
導入部分のセリフは、レコーディングの時に別室に偶然居合わせた、こちらも事務所の後輩の中島ヨシキくんに声を掛けて協力してもらいました。結果的に “チーム81” で作った曲となりました（笑）。

──初回限定生産の豪華盤には、『SŌIUMONDA』のMVが収録されています。

江口　実は全7曲を録り終わった後で話し合いをした結果、「面白そうな映像が撮れそう」という理由で『SŌIUMONDA』でMVを撮ることを決めました。
山で撮影することになったのは、監督からご提案があったからです（笑）。撮影現場が登山するには割とガチめの山だったこともあって、撮影チームはヒーヒー言いながら、みんなで一緒に山を歩きながらの撮影になりました。大変だったけど、いい思い出になりました（笑）。

──ジャケットもすごくインパクトがありますよね（笑）。

江口　ミニアルバムの制作チームと話し合った時に、「顔は隠れていてもいいんじゃないですか？」というような意見が出まして。「僕という人間を分かっているね！」という話からこうなりました（笑）。
顔を見せないというところに僕の天邪鬼感が出ていて、「ぽいな」という感じがありますよね。「これが江口拓也だよ」というのが上手く表現できたなと、僕としてはすごく気に入っています。

──そして、豪華盤にはブックレットとアクリルスタンドも同梱されます。

江口　48ページのフォトブックとか僕の身長の10分の1サイズのアクリルスタンドとか、すごいですよね（笑）。こちらは顔を隠さずにいろいろ撮っていただきましたので、僕の顔が見たいよという方がいらっしゃったら、ぜひお手に取っていただけたらと思います。

──最後に発売を楽しみにしているファンの皆さんへメッセージをお願いします。

江口　なんとなく始めたソロ活動ですが、チームとして遊び心を持って作りたいものを作って、皆さんにも楽しんでいただくということを心掛けてやってきた結果、今回2枚目のミニアルバムをお届けすることができました。曲数も増えてきましたし、あとはライブを開催できればソロデビューという僕のパッケージもひとまず完成するんじゃないかなと思っています。
天邪鬼な僕が作るものなので、今後もセオリー通りには多分ならないとは思いますが、これからも皆さんに楽しんでいただけるように活動していきたいと思っています。ぜひこれからも応援よろしくお願いします。

＞＞＞江口拓也2ndミニアルバム『EGURand』のジャケットなどを見る（写真3点）