• 舞台『千と千尋の神隠し』初日記念会見&興奮の見どころを一挙紹介!
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2022.03.04

舞台『千と千尋の神隠し』初日記念会見&興奮の見どころを一挙紹介!

(左から)会見に登壇した朴璐美、上白石萌音、橋本環奈、夏木マリ、MCを務めたおばたのお兄さん 撮影/大山雅夫


「映画『千と千尋の神隠し』の内容を本当に舞台化できるのか」そんな疑問を持つ人もいるに違いない。なぜなら物語を彩るキャラクター、魔法やアクション、世界観は、アニメならではの楽しさに満ちたものばかりだからだ。
しかし実際の舞台を観れば、その心配は杞憂に終わることだろう。橋本環奈、そして上白石萌音が演じる千尋と共に、観客は見事に紛れもない、それと同時に観たことのない『千と千尋の神隠し』の世界へと誘われる。
▲千尋(上白石萌音)とハク(三浦宏規)

観劇して驚かされたのは、映画のストーリー・描写が見事なまでに再現されているということだ。個性的なキャラクター造型や魔法の描写は、50体以上のパペットと総勢32名のキャストの身体表現によって舞台上で実在化された。
菅原小春と辻本知彦が演じるカオナシは、暴走する際には最多12人がかりで巨大な姿を表現。巨大化する湯婆婆は夏木マリ・朴璐美と最大5人の俳優が、釜爺の腕は最大6人の俳優が、そして竜と化したハクは最大5人の俳優が力を合わせて表現している。その巧みな動きとビジュアルのインパクトには、圧倒されること間違いなしだ。
▲千尋(橋本環奈)が白竜のハクと空を飛ぶ場面

湯婆婆が鳥に変身する場面をシームレスに見せたり、空中に浮かんだ千尋の名前を剥奪する契約の魔法までも再現するなど、どこまでも映画に忠実であろうとする執念を感じさせられた。

舞台美術も大きな見どころで、帝劇の舞台に高さ5メートルの湯屋「油屋」が見事にそびえ立った。回り舞台で360度回転しながら、場面場面で違った印象を観る者に与える印象的なセットとなっている。舞台のプロセニアムも駆使して梯子、吊り橋など高さを印象付ける表現も見逃せない。

見どころの次は聴きどころにも注目してほしい。原作映画を愛する音楽スーパーヴァイザーのブラッド・ハークとコナー・キーランによる久石譲のオリジナルスコアの編曲・オーケストレーションを生演奏で楽しめるのだ。演技と演奏がシンクロするライブ感こそ舞台ならではの醍醐味と言えるだろう。
そしてオープニングとエンディングのタイトルアニメーションはスタジオジブリが新たに創作、題字を鈴木敏夫プロデューサーが揮毫しているので、そちらも要チェック。

観た後に感じるのは、ただただ原作映画に対する強いリスペクト、そしてその高い壁に挑む挑戦の意志。作品のすべてを舞台に再現しようとしたジョン・ケアードの情熱、キャストの熱演が生み出した新たな『千と千尋』の世界は、観る者にとって唯一無二の体験となるはずだ。

>>>映画そっくりのこだわりに驚愕!舞台『千と千尋の神隠し』場面スチールを見る(写真15点)

アニメージュプラス編集部

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