• 舞台『千と千尋の神隠し』醍醐虎汰朗&三浦宏規が惚れ込むハクの魅力
  • 舞台『千と千尋の神隠し』醍醐虎汰朗&三浦宏規が惚れ込むハクの魅力
2022.01.24

舞台『千と千尋の神隠し』醍醐虎汰朗&三浦宏規が惚れ込むハクの魅力

(左から)ハク役を演じる三浦宏規さん、醍醐虎汰朗さん 撮影/大山雅夫

スタジオジブリの名作アニメ『千と千尋の神隠し』が、『レ・ミゼラブル』を手がけた演出家ジョン・ケアードの演出により奇跡の世界初舞台化! 豪華キャストが集結した本作では、主人公・千尋を助けるハク役を醍醐虎汰朗さん・三浦宏規さんがダブルキャストで演じることに。原作では竜にも変身する謎めいた美少年を舞台でどう演じるのか、お二人に話を伺った。

――お二人がアニメ『千と千尋の神隠し』に出会ったのはいつですか?

三浦 ハッキリと覚えていないのですが、小さい頃にテレビでやっていたのを観たのが最初です。その時は「不思議、不気味、怖い」という印象が結構強くて……小さい子供は普通嫌なら観ないじゃないですか? でも最後まで観ていたのは、すごく惹きこまれるものがあったんだろうなと思うんです。最近観返した時も当時抱いていた感情を思い出しつつ、この作品の素晴らしさに改めて気づかされました。

今は千尋の奮闘している姿に「助けてあげたい」「頑張れ!」と思いながら観るんですが、小さい時に観ていた時は「躓いたことがあっても、千尋みたいに頑張っていたら、何か良いことがあるんだよ」というメッセージを子供ながらに貰っていたのかな、と感じました。どの年代の人も楽しめて、自分の心理状態によって感想が変わる作品だと思います。
もし自分に子供が出来たら絶対見せたい作品ですし、この名作の初舞台に出られるという自分が誇らしいです。

醍醐 小学生の頃に金曜ロードショーで観た記憶があります。当時はホッコリとした、穏やかな気持ちになりましたね。
ただハクを演じるかもしれないとなった段階からは、演技の研究材料になりつつあるというか……「この仕草の腕の角度は」「こうやって走っているんだ」みたいなところばかりに集中してしまって、もうフラットには観ることは難しいかな、と(苦笑)。

――舞台出演の経緯についてお教えください。

三浦 オーディションのお話をいただきました。僕はバレエをやっていたんですが、事前にハクが竜になる場面の音楽を素材でいただいて「何か振りつけを作ってきてください」というオーダーがあったので、頑張って作ってジョン・ケアードさんの前でお見せしました。
あとは雑談をしたりして、もう1回位セリフを読むのかなと思ったら「OK、サンキュー」と言われて。本当にあっさりとした終わり方でしたので、まさか受かるとは思わなくて。不思議な感じでしたね。

――喜びより驚きの方が勝った?

三浦 そうですね。驚きました。

醍醐 僕は事務所からオーディションの話を聞いて参加しました。ダンスは未経験なので、振付師の方からいただいた課題を練習して撮影した動画を送りました。
あと芝居は初めてリモートで見せる経験をしまして。会場にはジョンさんはいなくて、カメラに向かっておにぎりのシーンを演じたのですが、要望があったカメラから目を離さずにセリフをしゃべるのは、結構難しかったですね。

――その際の手ごたえは?

醍醐 手ごたえはありました。合格の報を聞いた時は「やった!」と思いました。

――お二人は2.5次元作品の舞台出演経験がありますが、そこでのアプローチとはやはり感覚が違いますか?

三浦 作品や演出家にあった作り方があると思いますし、自分の中でジャンル分けはしていません。2.5次元に限らず、何かのキャラに寄せる・似せるというのはしていません。真似るだけなら誰でも出来るし、それだったら三次元でやる意味があまりないんです。
原作ももちろん勉強しますけれど、台本を読んだことで自分の体から生まれてくるものを大事にすることが表現することの面白さに繋がると思います。今回の舞台にも、それを注ぎ込んでいけたらな、と。

醍醐 アプローチの仕方は人や舞台によってそれぞれ異なると思いますし、特に今回の舞台に関しては作品の認知度が大きすぎて、どういうお芝居でアプローチをかけていくか、正直まだ分からないんですよ。作品を好きな方が来るのは大前提ですが「興味本位で観てみよう」という方もたくさんいらっしゃると思うので。
自分の演技をどこへ持って行くかは、しっかりジョンさんと話し合って、そこで決めたことを信じて自分が折れずにやり遂げられればなと思います。

アニメージュプラス編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事

RELATED関連する記事

RANKING

人気記事