• 【澤野弘之】ジャンルを超えた最高の楽曲群!至高のライブレポート
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2024.06.21

【澤野弘之】ジャンルを超えた最高の楽曲群!至高のライブレポート

『澤野弘之』 撮影:西槇太一

『進撃の巨人』や『機動戦士ガンダムUC』、『俺だけレベルアップな件』など人気アニメをはじめ、『NHK連続テレビ小説 まれ』などのドラマや映画の、多くの作品で劇伴を手がける作曲家・澤野弘之のナンバリングライブシリーズの第8弾「澤野弘之 LIVE [nZk]008」が6月2日、東京・NHKホールにて開催された。同ライブの開催は、2022年に行われた「007」以来約2年ぶりのこと。昨年リリースしたボーカルプロジェクトの最新アルバム『V』にも参加したLaco、XAI、[nZk]の作品ではお馴染みのmizuki、Aimee Blackschleger、mpi、Benjamin、さらに澤野がプロデュースを務めるSennaRin、そして澤野が敬愛するASKAがゲストボーカルとして参戦。多彩な楽曲が次々と披露され、澤野が生み出すジャンルを超えた楽曲群に酔いしれた。

トラスで組まれたイントレのようなステージセットは、両側に飯室博、椿本匡賜という2人のギター、その下にドラムスの藤崎誠人、ベースの田辺トシノ、バイオリンの室屋光一郎、そして中央部にピアノの澤野弘之が位置する。ステージの背景には、「008」をデザインした本公演のシンボルマークが鎮座する。

「前回から約2年ぶり。今回だからこそ集まってくれたボーカルの皆さんと、今回だからこその楽曲を、みんなと楽しんでいければと思います」と澤野。

トップバッターを務めたLaco(EOW)は、イントロダクションとして演奏されたTVアニメ『青の祓魔師』の楽曲「Battle Scars」でテクニカルなラップを繰り出し、ゲーム『荒野行動』4周年テーマソング「Never Stop」では観客のクラップが会場に響く。MCでは「生まれて初めてのラップ、めちゃくちゃ楽しかったです!」と興奮を抑えきれないといった様子。アニメ『Fate/strange Fake-Whispers of Dawn-』テーマソング「FAKEit」では、ライトが縦横無尽に照らす緊迫感あふれる会場で、アツくパワフルなボーカルで観客を圧倒した。
▲Laco(EOW)/撮影:西槇太一

続いて、Benjaminとmpiがステージに現れ、まずは映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』劇中歌「TRACER」、アニメ『Fate/strange Fake -Whispers of Dawn-』の楽曲「BITE DOWN」をメドレーでたたみかけた。会場にクラップが沸き起こった「TRACER」は、壮大な宇宙空間が目の前に広がった。「BITE DOWN」では向かい合って、バトルのようにラップを戦わせた2人は、澤野のステージにはお馴染みでBenjaminは今回で5回目とのこと。mpiは以前、渋谷で行われたというライブを振り返り、「また渋谷でできてうれしい」とコメント。最後に映画『プロメア』挿入歌「Inferno」を歌い、力強くて明るい、前向きな風をNHKホールに吹かせた。

そこから一転、アニメ『進撃の巨人』の劇中音楽「DOA」が、先ほどまでの爽やかな空気を蹂躙した。ドラムのカウントと共にギターリフがかき鳴らされ、ブラックのドレスに身を包んだAimee Blackschlegerが登場。大歓声と共に、会場にはクラップが沸き起こった。「3年ぶりに、Aimeeとお客さんの前で一緒にやれてうれしい」と澤野。本人もうれしそうに客席を見渡し、「マイ・フェイヴァリット・ソング」と紹介して、アニメ『ギルティクラウン』の極上バラード「Release My Soul」を歌唱。温かくも儚い、胸をキュッと締め付けるような歌声で会場を包み込んだ。

XAIは、MVがYouTubeで500万回再生を記録している「DARK ARIA<LV2>」でステージをスタート。幻想的なサウンドに乗せたエモーショナルなボーカルに、観客も静かに聴き入った。MCでは、大好きなアニメの楽曲が満載されていることに触れ、「オタクの大勝利!」という言葉で喜びを表現した彼女。『ガンダム』シリーズのファンで、自身のソロライブで『機動戦士ガンダムUC』の楽曲「EGO」をカバーしたことがあることも明かした。そんな彼女は「実物大ユニコーンガンダム立像」テーマソング「Cage」のカバーも披露。美しいピアノをバックに、宇宙空間に広がるような雄大で美しい歌声を響かせて観客を魅了した。
▲XAI/撮影:西槇太一

ライター:榑林史章、撮影:西槇太一、編集:アニメージュプラス

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