• 『機動戦士ガンダムF91』新たなガンダムの「可能性」を指し示した異色作の魅力
  • 『機動戦士ガンダムF91』新たなガンダムの「可能性」を指し示した異色作の魅力
2023.12.22

『機動戦士ガンダムF91』新たなガンダムの「可能性」を指し示した異色作の魅力

(C)創通・サンライズ

2023年を締め括る12月の「日曜アニメ劇場」(BS12トゥエルビ)は、2週連続で富野由悠季監督の『機動戦士ガンダム』劇場作品が登場。12月24日(日)19時からは『機動戦士ガンダムF91』が放送される。
1991年=平成2年に劇場公開された本作は、新たな世界設定やキャラクターを全面的に導入した意欲作だ。

劇場版『ガンダム』10周年記念作(劇場版第1作『機動戦士ガンダム』は1981年公開)であると共に、平成最初の『ガンダム』でもある本作は、前作『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』でアムロとシャアの物語に決着がついたこともあり、『ガンダム』の世界で新しい時代と人々の物語を描くことを目指して企画された。つまり『ガンダム』の可能性を広げる “再出発” の作品と位置づけることができるだろう。

時は宇宙世紀0123年。庶民のための真の貴族による支配を目指した「コスモ貴族主義」を標榜するロナ家率いる私設軍事組織クロスボーン・バンガードがスペースコロニー「フロンティアIV」に潜入したことから、コロニー内で激しい戦闘が始まる。
ハイスクールに通う少年シーブック・アノーはこの騒動に巻き込まれ、妹のリィズや同級生の少女セシリー・フェアチャイルドらと共に逃げ惑い、その中でセシリーはクロスボーン・バンガードと共に姿を消してしまう。実はセシリーはロナ家の娘であり、彼女は戸惑いながらもロナ家が建国する「コスモ・バビロニア」の象徴として生きることを受け入れた。
一方、連邦軍の練習艦スペース・アークに保護されたシーブックは、母が開発に参加した新型モビルスーツ「F91」のパイロットとして活躍。運命のいたずらに翻弄されるように、シーブックとセシリーはやがて戦場で相まみえることになる――。

スペースコロニーの外観をカメラがゆっくりと動きながら映し出すファーストシーン、そこから展開される未知のモビルスーツの潜入作戦とファーストガンダム第1話冒頭を彷彿させる展開で幕を開ける新しい物語。そして富野由悠季監督を筆頭に、キャラクターデザイン/安彦良和、メカニックデザイン/大河原邦男というファーストガンダムを生み出した3人がメインスタッフに揃えられたことからも、「新時代のガンダム」のムードは大いに感じられる。

(C)創通・サンライズ

アニメージュプラス編集部

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