• 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』アムロとシャアの最終章に込められた「呪い」
  • 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』アムロとシャアの最終章に込められた「呪い」
2023.12.15

『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』アムロとシャアの最終章に込められた「呪い」

(C)創通・サンライズ

2023年を締め括る12月の「日曜アニメ劇場」(BS12トゥエルビ)は、2週連続で富野由悠季監督の『機動戦士ガンダム』劇場作品が登場。12月17日(日)19時からは『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』が放送される。
88年に松竹系で公開された本作は、『ガンダム』初のオリジナル劇場映画であり、富野由悠季監督にとっても初のオリジナル長編劇場作品。『機動戦士ガンダム』『機動戦士Zガンダム』、『機動戦士ガンダムZZ』と続く物語の中で、時に敵として、時には味方として戦い続けたアムロ・レイとシャア・アズナブルの長きに渡るライバル関係に決着がつけられる重要作だ。


物語の舞台はTVシリーズ第3作『機動戦士ガンダムZZ』の後となる、宇宙世紀0093年。宇宙に暮らす人類=スペースノイドへの圧政を止めない地球連邦政府に対し、シャアは新生ネオ・ジオンの総帥となり反旗を翻す。
「地球に残っている連中は地球を汚染しているだけ」「重力に魂を縛られた人々を粛正する」――そう主張するシャアは、隕石落とし作戦による地球の寒冷化を目論む。
そんなシャアの野望に立ち向かうのは、ブライト・ノアとアムロ・レイが所属する連邦軍独立部隊「ロンド・ベル」。ブライトの息子・ハサウェイや優れたニュータイプの素養を持つ少女クェス・パラヤたちを巻き込みながら壮絶な戦いが繰り広げられる中、シャアは遂に小惑星基地アクシズを地球へと落下させるが……。

ファーストガンダムや『Zガンダム』『ガンダムZZ』の主要な登場人物たちのドラマは、戦争や政治という大局の中の「局地的な状況」として描かれており、それこそがリアルな戦争だったが、本作でのシャアとアムロの立場は大きく変わっている。
世界の変革を掲げる革命家として政治の表舞台に登場することになったシャアは、体制側の脅威の対象として世界の注目を浴びることとなる。そんなシャアに立ち向かうアムロやブライトの戦いは、これまでの様な歴史に記されない局地的な戦闘ではなく、世界の行く末を占う闘争となっていく。

40年を超えるガンダムシリーズの中でもアムロとシャアの直接対決の機会は限られており、現段階において「最後の対決」でもある。そしてその戦いが宇宙世紀の歴史の中で大きく位置づけられるものになっているという点も含めて、本作はガンダムシリーズの中において特別な1作だと言えるだろう。

(C)創通・サンライズ

アニメージュプラス編集部

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