• 『アンダーニンジャ』坂泰斗&畠中祐が演じ楽しむ「予測不能」の緊張感とスリル
  • 『アンダーニンジャ』坂泰斗&畠中祐が演じ楽しむ「予測不能」の緊張感とスリル
2023.10.06

『アンダーニンジャ』坂泰斗&畠中祐が演じ楽しむ「予測不能」の緊張感とスリル

(C)花沢健吾・講談社/アンダーニンジャ製作委員会

『ボーイズ・オン・ザ・ラン』、『アイアムアヒーロー』などで独自の世界を描く漫画家・花沢健吾が「ヤングマガジン」(講談社)で連載中の『アンダーニンジャ』がアニメ化され、その第1話が10月5日深夜から放送開始された。
第1話から感じ取れた作品独自の不思議な魅力と、それを生み出す収録現場の空気感を、主人公の雲隠九郎役・坂泰斗とる日比奇跡役の畠中祐に語ってもらった。

忍者は今も日本に存在している。その数、およそ20万。「NIN」と呼ばれる忍者組織は国家によるシビリアンコントロールを受けず、その精鋭達は極秘裏に暗殺や破壊活動を従事していたーー。
そんな世界観を持つ『アンダーニンジャ』は、ニート同然の暮らしを送る末端の忍者=下忍の雲隠九郎がある重大な「忍務」に身を投じていく姿を描くストーリーで、忍者たちの壮絶な暗闘がリアルな描写とオフビートなコメディ感覚が入り混じる奇妙な空気感の中で展開する。

癖の強い登場人物たちの奇妙な行動やシュールな会話劇で笑いを誘ったかと思うと、驚くほどシビアな展開へと一気に雪崩れ込み、緊張と緩和のリズムがかき乱され、気付けば日常と非日常が一体となった独特の世界に引き込まれていく……。
アニメ第1話は原作の時間軸を一部シャッフルし、主人公の下忍・雲隠九郎(くもがくれくろう)が同じく下忍の日比奇跡(ひびミラクル)らと共に潜入した講談高校の屋上に集合し、“敵” と対峙するシーンからスタートした。
静かな緊張と、相反するかのような気の抜けた九郎と奇跡の会話、そのギャップが生む奇妙な空気感を、九郎役・坂泰斗と奇跡役・畠中祐はいかに演じたのか?

●緊張しつつもふざけている●

ーー注目の新作『アンダーニンジャ』、ついに第1話が放送されました。

 まずアバンのセリフがほぼすべて英語で、すごい作品だと思いました!

畠中 ははは(笑)。

ーー特殊部隊が忍者という存在を示唆する、原作同様のスリリングなアバンでした。ただ、そこから原作とエピソードの順番が入れ替わり、高校の屋上に集合して敵と対峙するシーンにつながります。

畠中 原作を読んでいる人は驚いたでしょうね。

 確かに! 時系列シャッフル。あの屋上シーンから本編がスタートしたことで、この作品の向かう方向性はおおむね理解していただけたのかなと思います。この作品の忍者はド派手に戦ったり格好よくアクション見せたりする存在ではないという、一番理解していただきたいポイントが伝わればいいなと思いました。

畠中 それに、この作品の不思議な空気感も感じていただけたかな、と。緊張しつつもふざけている、でも、やはりどこか緊迫しているという独特の感覚がアニメでも伝わるなと思いました。何よりも、演じている役者の空気感も含めて他の作品では見られないものが見られている、ちゃんと作れているという実感が得られました。

 そうですよね。第1話を観て、僕らも花沢健吾先生の作品の空気感に少しは寄り添えているのではないかなと感じられました。だって、九郎は登場していきなりチンポジを直してますから(笑)。

畠中 あったね(笑)。

 なかなかないですよ、冒頭でチンポジをイジり始める主人公って。その時点でぶっ飛んでいるなと感じていただけたでしょうから、そういう意味でもあのシーンから始めたのは確かに正解かもなって。

畠中 「こういうアニメだよ」っていうのが伝わる(笑)。

 戦闘が始まる緊張感がある中で、「ジャンプじゃねーんだよ」とか「お前、ジャンプ好きだろ」とかいうやりとりもあって。あれ、講談社さんの作品なのに「ジャンプ」? と思ったり(笑)。そこからもう独特の空気感が全開で、でも、あえてそこを強調したりもしないで普通に……本当に普通に淡々と殺し合う空気が伝わる、最高のシーンで始まったなと思いました。

ーーあのシーンから始まったからこそ、畠中さん演じる日比奇跡も早めの登場になって。

畠中 そうですね。原作を読んで、役的に登場は中盤とか後半かなという気持ちでいたので、「え? 1話目からは出番はないはずですよ?」って事務所に何回も問い合わせました(笑)。そしたら「原作とは時間軸が違うんです」と言われて、だとしたらどこから出るのかなと思ったら、冒頭があの屋上のシーンで。それも含めて面白い構成だなと思いました。

(C)花沢健吾・講談社/アンダーニンジャ製作委員会

アニメージュプラス編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事

RELATED関連する記事

RANKING

人気記事