• 【本日21時よりニコ生配信】『時をかける少女』に細田守が刻んだ「夏の記憶」
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2023.08.12

【本日21時よりニコ生配信】『時をかける少女』に細田守が刻んだ「夏の記憶」

(C)「時をかける少女」製作委員会2006

ライブ配信サービス「ニコニコ生放送」にて、8月11日(金)から8月14日(月)の4日間連続、特別企画「家でもできる!アニメで陽な夏体験」と題して夏にちなんだイベントや体験が登場するアニメ4作品が無料配信される。
本日8月12日(土)の21時から配信されるのは細田守監督『特をかける少女』。ジュブナイルSF永遠不滅の名作を、夏の情景とともに描いて新しい輝きを生み出した、アニメ映画史に残る逸品だ。

筒井康隆が1965年(単行本刊行は1967年)に世に出したジュブナイルSFの名作、それが『時をかける少女』だ。
ラベンダーの香りを嗅いだことからタイムトラベルの能力を身に付けた少女が様々な事件に遭遇する物語は、サスペンス、青春、恋愛など様々な魅力にあふれており、今なお多くの読者を獲得し続けている。
また本作はTVドラマ、映画など何度も映像化のチャンスに恵まれており、特に初映像化となった1972年のTVドラマ『タイムトラベラー』、1983年に公開された大林宣彦監督/原田知世主演の映画『時をかける少女』の印象は鮮烈な印象を残している。
今回配信される細田守監督『時をかける少女』は、映像化作品の中で唯一のアニメーションであり、先にあげた2作と並び、まさに時を超えて多くの人に愛され続けている作品だ。

高校2年生の夏――紺野真琴は、同級生の津田功介・間宮千昭とともに楽しい毎日を過ごしていた。
ある日、真琴は故障した自転車で踏切事故に遭遇した瞬間、時間を跳躍するという不思議な経験をし、叔母の芳山和子に相談をすると、それは「タイムリープ」で “年頃の少女にはよくあることだ” という答えが返ってきた。
突然手に入れた便利な能力を嬉々として使い始める真琴。
タイムリープを利用して抜き打ちテストでいい成績を取ったり、功介や千昭とのカラオケの時間を何度も延長したり、日常のささいな不満や欲望を解消してバラ色の日々を満喫するが……彼女はタイムリープできる回数に限度があることを知らなかった。

“少女がタイムリープを通して経験する、青春の日の出来事” という原作の根幹を基調としつつ、本作のストーリーはほぼオリジナルと言っていい内容にアレンジされているが、その作品としての個性を際立たせるのは、何と言ってもヒロイン・真琴のキャラクターだ。

真琴はひたすら活発で前向き、不思議な能力を手に入れても迷ったり悩んだりせず、“ラッキー” と捉えて躊躇なく使用する楽天的な少女。彼女がタイムリープ能力を使い倒して日々を満喫する姿はコミカルかつ爽快で、観ているだけで自然に真琴のことが好きになっていく。そして、彼女の明るさが好きになればなるほど、後半のドラマがさらに切なくなるーーそのメリハリが効いた演出こそが、細田監督の真骨頂だと言えるだろう。

(C)「時をかける少女」製作委員会2006

アニメージュプラス編集部

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