• 『ぼっち・ざ・ろっく!』少女の成長に寄り添ったライブアクト6選
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2023.04.11

『ぼっち・ざ・ろっく!』少女の成長に寄り添ったライブアクト6選

アルバム『結束バンド』ジャケット(C)はまじあき/芳文社・アニプレックス


◆◆第8話「ギターと孤独と蒼い惑星」◆◆
オーディションを通過し、メンバーが揃って初のライブ出演にまで漕ぎ着けた結束バンド。
ライブ1曲目で披露したのはオーディションのために制作した「ギターと孤独と蒼い惑星」だった。
すでに第5話で一度公開されたこの曲の、冒頭におかれた「空のご機嫌なんて知らない」というフレーズが、この初ライブのスタートと偶然にリンクしていく。

ライブ当日、東京には台風が直撃する。
客足は遠のき、会場にはネガティブな空気が蔓延、その空気に結束バンドの面々も飲まれてしまう。オーディションでは息のあったパフォーマンスを披露できていたはずなのに、本番のライブではうまく歩調を合わせられず、細かいミスが連発し、この曲では本来の実力が出しきれなかった。
「空のご機嫌なんて知らない」と歌いながら、実際の彼女たちの演奏は天候、つまりは “空のご機嫌” に左右されるという皮肉な結果となってしまったのだった。

◆◆第8話「あのバンド」◆◆
初ライブ1曲目の「ギターと孤独と蒼い惑星」に対する観客の反応は、決して好意的とは言えなかった。大半の観客が客席後方から動かず、ほとんど顔を上げることもなかった。
このネガティブな空気を吹き飛ばすようにひとりのギターソロから始まったのが「あのバンド」だ。

荒々しくて力強いサウンドで歌われたこの曲は、ひとりが自分自身の音楽の肯定を歌ったナンバー。自分たちの音楽に迷いが生じても、自分の道を突き進んでいかなければいけない。そんなメッセージが攻撃的な言葉の中に見え隠れする。
その言葉を体現するように、これまで周りからの視線とバンドメンバーの演奏ばかりに気を取られがちだったひとりが、この曲で自らの演奏に神経を研ぎ澄ませることができるようになる。その集中の様子は、演奏途中に入るひとり視点のカットからも感じ取ることができるだろう。

曲に込められたメッセージとひとりの力強いギターが、迷いを感じていた結束バンドのメンバーの背中を押し、ライブは無事に盛り上がりを取り戻していった。
なお、ひとりのギターソロからスタートする演奏は劇中のみで聴けるバージョンで、アルバム『結束バンド』収録のバージョンとは異なっている。劇中バージョンとアルバムバージョンを聴きくらべて、印象の違いや演出の効果を感じてみるのもお勧めだ。


(C)はまじあき/芳文社・アニプレックス

アニメージュプラス編集部

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