2月16日よりMBSのドラマシャワー枠にて、初の完全オリジナル作品であるBLドラマ『ジャックフロスト』が放送開始した。
本作に登場するのは、イラストレーターの奥沢律(演:本田響矢)と営業マンの池上郁哉(演:鈴木康介)。
二人は古びた喫茶店で知り合い、やがて恋に落ち、幸せな同棲生活を送っていた。しかし自由気ままに生きる律とそれに振り回される郁哉の関係に、次第にすれ違いが生じる。ある冬の日の喧嘩の後、家を出た律はアクシデントに巻き込まれ意識を失う。目覚めると律は郁哉の記憶だけを失っていた。
二人の関係性をゼロからやり直したいという思いから郁哉は律に付き合っていた事実を伏せて共同生活を再開。ところが律は記憶を取り戻す為、自分の馴染みの場所に連れて行って欲しいと言い出す。気が乗らない郁哉だったが、二人で交際の軌跡を辿る “旅” を始めることになる。甘い記憶とほろ苦い記憶、二人の時間が脳裏を過る郁哉。一方律は記憶を失ったまま、次第に郁哉に惹かれて行く自分に気付く……というストーリー。
そんなドラマ『ジャックフロスト』でW主演を務める、本田響矢さんと鈴木康介さんにインタビューを実施! 主演が決まった時の心境やお互いの印象、さらにはお二人が頭から消し去りたいという記憶まで、たっぷりと語っていただきました。(前編/全2回)
【脚本を読んで、もどかしさにキュンとした】――本作への出演が決まったときの心境をお聞かせください。鈴木 初めての主演作だったので、最初にお話を聞いたときは信じられなくて「ドッキリかな?」と思ってしまいました(笑)。でも、実際に企画書を見ていくうちにだんだんと実感が沸いてきて。プレッシャーや不安もありましたが、脚本を読んで「これはぜひやりたい!」と思ったのを覚えています。
本田 今回オリジナル作品でW主演を務めるということで、最初はすごく緊張していたのですが、実際に撮影が始まって『ジャックフロスト』の世界に入ったら、緊張は無くなっていました。撮影初日からクランクアップまで、楽しく走り抜けることができたので良かったです。
――そうなんですね。鈴木さんは撮影で緊張されましたか?鈴木 僕も緊張しなかったですね。郁哉としては緊張する場面もあったのですが、個人的には楽しく撮影することができました。
――本作は完全オリジナル作品となりますが、初めて脚本を読んだとき、どんな感想を抱きましたか。本田 本当に切ないストーリーだなと思いました。郁哉からしたら、自分の記憶だけ無くなっているって、すごく悲しいことですよね。でもそれは、記憶を失っている律には分からないことで……。
――たしかに第一話のラストで、自分の記憶だけ無いと分かったときの郁哉の表情は、見ていて本当に切なかったです……。本田 そうですよね。僕もあのシーンを初めて脚本で読んだときは、「ああっ!!」って自然と涙が出るほど気持ちが動きました。郁哉の切ない表情がすぐに想像できましたね。
記憶のない律との恋のリスタートがどういう風に進んでいくのか、第三者目線で脚本を読ませていただいたのですが、切ないけれど面白い展開で、最後までページをめくる手が止まらなかったです。
――鈴木さんはいかがでしたか?鈴木 僕は二人の恋模様にキュンキュンしました。律は記憶を失ったけれど郁哉に惹かれていっているし、郁哉も律のことを好きなのに「ただのルームメイトだから」っていう態度をとるし……。両想いのはずなのに、両片想いの状態なんですよね。そのもどかしさにキュンとしました。