• 逃げ惑う大泉洋&本格SFドラマに注目『ガメラ2 レギオン襲来』【日曜アニメ劇場】
  • 逃げ惑う大泉洋&本格SFドラマに注目『ガメラ2 レギオン襲来』【日曜アニメ劇場】
2023.02.18

逃げ惑う大泉洋&本格SFドラマに注目『ガメラ2 レギオン襲来』【日曜アニメ劇場】

(C)KADOKAWA 日本テレビ 博報堂DYメディアパートナーズ 富士通 日販/1996

1月から特別編として〈平成ガメラ〉三部作をピックアップするBS12トゥエルビ「日曜アニメ劇場」。2月19日(日)19時からは1996年公開の第2作『ガメラ2 レギオン襲来』が放送される。
日常に怪獣が出現するリアリティを追求した第1作『ガメラ大怪獣空中決戦』の方向性をさらに進化させた本作は、宇宙から飛来した謎の生命体・レギオンとガメラの激突、そして未知の脅威に立ち向かう人々のドラマをスリリングに描く、シリーズ中でも特に人気の高い傑作だ。

ガメラとギャオスの戦いから数年後、北海周辺に流星群が降り注ぎ、そのひとつが恵庭岳付近に落下。渡良瀬佑介二等陸佐(永島敏行)ら自衛隊化学チームが調査にあたるも、落下したはずの隕石本体は発見できなかった。渡良瀬と偶然出会った札幌市青年科学館の学芸員・穂波碧(水野美紀)は、隕石が自力で移動した可能性があることを示唆する。
その頃、札幌周辺では光ファイバーケーブルやビール工場のガラス瓶が消滅する怪現象が続発、さらに甲虫のような謎の生命体が地下鉄を襲い、巨大な怪植物がすすきののビルを突き破って出現する。
高濃度の酸素を生み出し生態系を脅かす怪植物=草体の駆除に当たる渡良瀬たちの前に、突如ガメラが出現。ガメラの火球により怪植物は粉砕され、危機は去ったかのように思われたが……!?

メインスタッフは第1作『大怪獣空中決戦』に続いて、監督・金子修介+脚本・伊藤和典+特技監督・樋口真嗣の鉄壁のトライアングル。
第1作で提示した「怪獣映画のリアリティ」はさらに研ぎ澄まされ、「もし怪獣が出現したら自衛隊はどのような対応・行動で対処するのか」をリアルに描くシミュレーションドラマとして提示。自衛隊の全面協力を得たことで、政府の対応や戦略・戦術、兵器・火器類の描写も第1作『大怪獣空中決戦』以上に迫真に迫っている。

本作に登場する怪獣「レギオン」が高度な社会性を持つ生物として描写されるのも、本作の大きな魅力だ。
中核となる巨大レギオンとその分身細胞ともいえる無数の群体(ソルジャーレギオン)、そして異星の植物・草体が共生関係にあり、ひとつの〈生態系〉として拡散・繁殖していく。
札幌での繁殖に失敗したレギオンはさらなる大都市へと移動を開始、その脅威は仙台へ、そして首都・東京へと及ぶ。
容赦なきレギオンの進行をいかに阻止すればよいのか? スリリングな人類とレギオンの戦いは本格的な〈侵略SF〉のストーリーとして楽しめ、本作最大の見どころと言えるだろう。

大胆さと緻密さが融合した怪獣描写・特撮場面も、1作目を超えたさらに見応えのあるものに。ガメラとレギオン、そして自衛隊の戦闘シーンはさすがの大迫力。三つ巴の戦いが迎えるクライマックスの展開には胸が熱くなること間違いなしだ。
ほぼ人間大のソルジャーレギオンの襲撃シーンはホラー/スプラッター映画的な恐怖を感じさせるし、ガメラ以上の巨体とパワーを誇る巨大レギオンの存在感には目が釘づけになるはず。一方ガメラも負けずにパワーアップ、新たな飛行形態と必殺技でファンを大いに盛り上げてくれる。
そして、本作には “ガメラとは地球にとってどんな存在なのか?” “ガメラと人類の関係とは?” という、続く第3作『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』へとつながるテーマが込められているところも、見逃せないポイントになっている。

最後にトリビアをひとつ。本作は北海道が主な舞台になっていることから、当時まだ『水曜どうでしょう』放送前で全国区ブレイク前のTEAM NACSのメンバーが出演、安田顕は冒頭に登場する自衛隊員、鈴井貴之は避難勧告をする札幌市役所の職員を演じている。
そしてノークレジットだが、大泉洋も出演している。演じているのは地下鉄で逃げ惑う乗客のひとりで、本作が映画デビュー作にあたるらしい。
樋口真嗣特技監督によれば「影しか映っていないが、影でも十分に大泉さんだとわかる」(2017年開催の第59回ブルーリボン賞授賞式の壇上での発言)ということで、未見のファンは是非今回の放送でその姿を確認してみてはいかがだろうか。

>>>迫力の怪獣バトルを見よ!『ガメラ2 レギオン襲来』名場面を見る(写真7点)

(C)KADOKAWA 日本テレビ 博報堂DYメディアパートナーズ 富士通 日販/1996

アニメージュプラス編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事

RELATED関連する記事

RANKING

人気記事