• 『ONE PIECE FILM RED』名塚佳織が田中真弓との共演で感じた「贅沢な時間」
  • 『ONE PIECE FILM RED』名塚佳織が田中真弓との共演で感じた「贅沢な時間」
2022.08.19

『ONE PIECE FILM RED』名塚佳織が田中真弓との共演で感じた「贅沢な時間」

(C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会


――では、二人のシーンで印象的だったところは?

田中 あれですね。子ども時代のルフィとウタのチキンレースのシーン。

名塚 私もそこですね。

田中 あそこはすっごく動きが早いので、まったく画面を見ずに名塚ちゃんの顔を見ながらアフレコしました。タイミングを合わせるのが難しいので、名塚ちゃんについていこうと思って……。

名塚 私が画面に合わせるところを見て、真弓さんが合わせてくださるという形で一緒にやりましたね。楽しかったです。

――そうした田中さんとの共演を通して、名塚さんはどんなことを感じましたか?

名塚 真弓さんの本番へのエンジンのかけ方は、もう流石としか言いようがないです。真弓さんとは『ONE PIECE』以外でもご一緒させていただいているので、お仕事への姿勢はもちろん知っていましたけれど、ルフィに関してはより一層強く感じるといいますか……。キャラクターがしっかり構築されていますし、本番に気持ちをうまく持っていくための準備としてテストをされているところが、本当にプロフェッショナルだと感じます。
テストでいくら頑張っても本番でうまくやれなかったり、声が潰れたりしたら意味がないので、そこにベストな状態を持っていく自己管理も含めての “表現” がすごいなと、一緒に収録させていただいて改めて感じました。本当に贅沢な時間だったと思います。

――二人が慕うシャンクスは大海賊ですが、ルフィやウタとの関係性をどのように感じましたか?

田中 シャンクスがルフィやウタを思う気持ちには、ちゃんと愛情があったんじゃないかな。何かを与えた分、俺に返してくれとは思ってないだろうし。普通の親子とは違うけど、そういう関係性みたいなものを今回は描きたいのかなと思いました。

名塚 シャンクスにとってのウタとルフィって、一緒に船に乗っている仲間とは明らかに違う存在で、まだまだ知らない世界が多い子どもだけど、すべてを伝えるというよりは今必要なものだけを教えようとしていたのかなと。必要のないことは見なくてもいい。
ウタに関しては、ちょっと失敗してしまった部分もあるけど、そこにシャンクスの温かさというか優しさが出ているような気がしました。

――では、劇場版シリーズについて、田中さんはどんなことを思われますか?

田中 今回こういう話で行くと次の映画はどうなるんだろう……と、余計なお世話ですけど毎回思っちゃいます(笑)。原作的に触れてはいけないこともたくさんあるので、難しいですよね。
私は『ONE PIECE』ってルフィの人生を描く大河ドラマだと思っていて、やっぱりルフィがこの作品の “太い幹” ですから、どんな面白い話でもルフィにはちゃんとそこにいてほしいですね。映画を作る人たちは、あの手この手でいろいろと考えてくれるので、これからも楽しみにしています。

――最後にファンへのメッセージをお願いします。

田中 『ONE PIECE』における兄弟とか親子って、仲間のことを「家族」と呼ぶ白ひげ海賊団のように、血のつながりがない者同士の関係がすごく大事だったりするわけです。
そういうことって皆さんの身近にも絶対にあるはずなので、今回の『ONE PIECE FILM RED』を観て「家族って何かしら?」ということを、本当の家族で話し合っていただけたらなと思います。

名塚 本当に家族の形って、捉え方ひとつで人それぞれの考え方があります。あと家族であっても、お互いに気持ちを言葉にするのって大事だなと、
私もこの作品を通して改めて感じました。相手がわかってくれているだろうと勝手に思い込むのではなく、しっかりと自分の思いを伝える。そういうことの大切さみたいなものを感じたので、大事な人と会話するきっかけに、この作品がなってくれたらいいなと思います。

>>>『FILM RED』場面カット、田中真弓さん&名塚佳織さん撮り下ろしショットを見る(写真23点)

(C)尾田栄一郎/2022「ワンピース」製作委員会

アニメージュプラス編集部

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