• 『ヤマト2205』主役と監督が語り合う『新たなる旅立ち』/小野大輔×安田賢司SP対談
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2022.02.05

『ヤマト2205』主役と監督が語り合う『新たなる旅立ち』/小野大輔×安田賢司SP対談

小野大輔/撮影=荒金大介

想像を絶する敵との激闘のはてに、明らかになるイスカンダルとガミラスの衝撃の真実……!
古代進艦長率いるヤマトの新しい航海を描く『宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち』。
2021年10月に上映された『前章 -TAKE OFF-』に続き、2月4日から『後章 -STASHA-』が上映開始された。
出渕裕監督『宇宙戦艦ヤマト2199』、羽原信義監督『宇宙戦艦ヤマト2202 -愛の戦士たち-』に続いて、今作の監督を務めたのは『マクロスΔ』でスピード感溢れる戦闘を描き出した安田賢司。
これまでのシリーズの成果を受け継ぎつつ、ヤマトの航海に新しい風を吹かせた。
そして、古代進を10年にわたり演じ続けた小野大輔。
数々の苦悩を乗り越えて成長した “艦長・古代進” の確かな存在感を、見事に演じきった。
そんな二人が『新たなる旅立ち』の振り返って語り合う、貴重なスペシャル対談をお届けしよう。


★監督と役者の蓄積と信頼★

小野 安田監督とはこれまで『博多豚骨ラーメンズ』そして『ソマリと森の神様』という作品でご一緒させていただいて、今回の『ヤマト2205』でまたご一緒させていただけるということに僕は運命的なものを感じました。というのも、僕もそうですが安田監督も『ヤマト』直撃世代と言うよりは……。

安田 直撃ではないんですよね。その後の “ロボット” のほうの世代だったので(笑)。

小野 僕も『ヤマト』に最初に触れた時、同じ感覚だったんです。『ヤマト』はひとつ上の世代が熱狂し憧れた作品で、その憧れを持ってモノを作っている人たちの作品を観て、僕らは育っているんです。それこそ『ガンダム』以降といいますか。

安田 そうですね。

小野 そういう、モノを作っていく上での生い立ちというか、安田監督の立ち位置と僕の役者としての立ち位置は同じなのではないかと、シンパシーを感じていました。僕が最初に『ヤマト』に触れる時は、すごくプレッシャーが強かったんです。偉大な作品を自分が受け継がなければいけないという想いがあったので。ただ、旅をするにつれてどんどん仲間が増えていって、“今の『ヤマト』” を作っていいんだとみんなに教えてもらって。そして今度はその船に、安田監督が乗ってくださる。さきほど挙げた作品でお世話になった時、僕は安田監督にシンパシーと同時にとても熱いものを感じていたので、また熱い仲間が乗ってくれるんだなと、とても嬉しかったです。

安田 小野さんには『博多豚骨ラーメンズ』では苦労しながら博多弁を演じていただきましたし、『ソマリ』ではゴーレムという顔と感情がない役を見事に演じていただきました。今回の『ヤマト2205』でようやく「普通の人間」をやっていただくことになったかなと(笑)。とはいえ古代は古代でいろいろと抱えているものが多くて。しかも、今作は『新たなる旅立ち』ということで新しいクルーも入って、古代の立ち位置も変わっていますから、かなり難しい役だったのではないかと思います。

小野 そうですね。

安田 でも、これまでご一緒した作品で小野さんの幅や引き出しの多さは見せていただいたので、これまで古代を演じてこられた上での新しい古代を、心配なくお願いできるかなと思っていました。それに、今までいろいろなキャラクターを演じていただいたからこそ、絵コンテを描く時にもこれまでの古代と少し違うところをイメージできたかなとも思っていて。そこはとても助かったし、ありがたかったなと思っています。

小野 何か、今……ホッとしました(笑)。

安田 今、ようやく(笑)。

小野 なかなかこういう話って、こうして取材などで機会をいただかないとできないので。いやぁ、お聞きできてよかった(笑)。収録中も安田監督からは、「こうしてください」「ここは違います」と逐一指示があるわけではなかったですよね。今、おっしゃっていただけて「やはりそうだったんだな」と思えたのですが、ずっと「委ねてくださっているのかな」という気がしていたんです。

安田 その通りです。

小野 もっと前の僕だったら、もしかしたら「大丈夫かな?」って心配していたかもしれない。でも、以前の作品からの蓄積があったから、「安田監督が任せてくれるのなら、僕もどっしり腰をすえて、今回の古代に向かっていかなきゃいけないな」って前向きな気持ちになれました。

(C)西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2205製作委員会

アニメージュプラス編集部

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