◆長編マンガをまとめ読みしたくなるのは「無料版や試し読みでハマった時」、追いかけて読むのをやめてしまうのは「展開にマンネリを感じた時」次に、長編マンガについて「まとめて読みたくなるのはどんな時?」「追いかけて読むのをやめてしまうのはどんな時?」という質問をし、それぞれの動機や理由を探ってみた。
「まとめて読みたくなるのはどんな時?」の1位は、「無料版や試し読みでハマった時」。電子書籍の利点として、作品の冒頭は多くの作品で無料公開されており、また期間限定で試し読みの増量や冒頭巻まるごと無料で読める場合もある。自分好みの作品との出会いのきっかけとして、便利に活用されているようだ。
2位は「クーポンや値引きでお得になっている時」。電子書籍ではキャンペーンが頻繁に実施されており、前から読みたかった作品や途中まで読んだことのある作品を一気に買うなど、 ”大人買い” の動機としては大きいようだ。
3位は「時間にゆとりができた時」。長編ならではの複雑な設定やストーリー展開など、作品の魅力を最大限に味わうにはある程度まとまった時間が欲しい、という声が多数届いた。
【ブックライブユーザーコメント】・最初の方を無料で読んで、そこからズブズブと…っていうパターンが多いです。買って失敗することがないので助かります。
・前から気になっていた作品や、久しぶりに続きをまとめて読むのは、値引きの時やクーポンが使える時に大人買いすることが多いで す。
・忙しいと作品をちゃんと味わえないので、まとまった時間が確保できた時に、ガッと集中して読みたいです。
一方、「長編マンガを追いかけて読むのをやめてしまうのはどんな時?」という質問の1位は、「展開にマンネリを感じた時」だった。マンガ好きならではの目線の鋭さに加え、その作品を愛しているからこそ、マンネリを感じてしまうと ”途中離脱” の原因となってしまうケースは多いようだ。
2位は「展開が自分の好みじゃなくなった時」。マンネリが嫌がられる一方で、展開があまりに意外すぎても、読者はついて行けなくなってしまう…という、マンガならではの難しさがうかがえる。
3位は「続巻が出るまで、間が開いてしまった時」。具体的な期間としては、数年以上開いてしまうと、読んでいた時の熱が冷めてしまい、そのまま離脱してしまう、という意見が目立った。
【ブックライブユーザーコメント】・展開がマンネリになってくると、途端に読み続ける気力がなくなります…途中まで好きだった作品だとなおさら悔しい。
・読み始めた時とだんだん話の方向が変わってきてしまったり、まさかの展開が裏目になって離れてしまった作品がいくつかある。
・続きの巻が出るまで 2〜3年待つのはしんどいです。熱が冷めてしまったり、次の巻が出ても気付かなくなってしまいます。
◆好きな連載作品のために、読者がしていることは? 発売後すぐに購入、海賊版にNO、友達へのおすすめや拡散も「好きな連載作品のために、心がけていること・行動していることは?」という質問をしてみたところ、1位は「単行本が発売・配信され
たらすぐ購入する」だった。やはり単行本にまとまってから読む人は多く、電子書籍の場合、予約機能や通知機能も買い忘れ防止に一役買っているようだ。
2位は「連載時から最新話を読む」。単行本を出すには、まず連載時から人気を獲得しなければいけないという実情もあり、連載時からの応援はとても励みになる、と作者自身が発信するケースもSNSで度々話題にのぼる。近年の電子書籍では、マンガ雑誌の配信に加え、単行本にまとまる前の単話版も配信している作品も増えてきており、「単行本が出るまで待てない」というファンにとっても、そして作者にとっても、双方に有益な環境が整備されつつある。
3位は「海賊版を利用しない」。近年度々ニュースになっている海賊版問題だが、「好きな作品が続いてほしいなら、ちゃんとお金を払うべき」というマンガ好きからの声が数多く届いた。キャンペーンやクーポンは上手に利用しつつ、好きな作品・作者はきちんと応援したい、という意識の高さがうかがえた。
他には、友達にすすめたり、レビューやSNSで作品の良さを拡散するといった行動が上位にランクインした。
【ブックライブユーザーコメント】・ハマっている作品の単行本はすぐに買う。夜中の0時になってすぐ読むことも。電子だと買い忘れがないので助かる。
・本当に好きな作品は単行本にまとまるまで待てないので、単話でも買ってます。
・好きな作品がちゃんと続いてほしいからこそ、海賊版はダメ。ちゃんとお金がマンガ家さんのところにいってほしいです。
ランキング・調査発表は以上となるが、いかがだっただろうか? 2022年もたくさんのマンガと出会い、実りある良き年にしてほしい。
>>>ランキングや書影を見る(写真11点)<調査概要>・調査タイトル :「長編マンガ」に関するアンケート・調査方法:ブックライブ会員に対してアンケートメールを送付。フォームより回答 ・有効回答数: 4,712 名・調査時期:2021年12月7日〜12月9日※本調査内では、単行本で5巻以上連載が続いているマンガ作品を「長編マンガ」として定義している。※総合電子書籍ストア「ブックライブ」調べ★総合電子書籍ストア「ブックライブ」★公式Twitter