• 『君が見た夢の物語』はこれまでにない楽曲【ASCAインタビュー】
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2022.01.26

『君が見た夢の物語』はこれまでにない楽曲【ASCAインタビュー】

ファーストEPをリリースするASCAさん


集大成となる『逆境スペクトル』

――『逆境スペクトル』はアプリゲーム『ソードアート・オンライン アンリーシュ・ブレイディング』の主題歌と言うことですね。

ASCA はい、新主題歌になります。私にとっては、『セルフロンティア』、『進化論』に続いて任せていただいた3曲目になります。ある種、これまでの集大成のような曲になっていますね。ゲームを知ってくださっている方は、歌詞からそれを感じ取っていただけると思います。1曲前の『進化論』は、作品の主軸となる女の子、ロニエとティーゼが進化して、自分の殻を破って戦っていかないといけないストーリーに入るという物語にあわせた内容でした。今回は、いろいろな登場人物がたくさん出てくる章にゲームが突入するので、戦っている当事者ではなく少しだけ俯瞰して見ているような歌詞になっています。登場人物それぞれが自分の正義を持って戦い抜いていく、そういうことを歌った曲になっています。

――いろいろなキャラクター、その全員のことを歌っているような感じなんですね。

ASCA まさにそうです。サビに「一つになって 一つになって」っていうところがあるんですが、誰かひとりではなく、物語全体を見通してノイさんが書いてくださった歌詞になっています。

――曲としては、どのように考えてレコーディングしたのですか?

ASCA リフレインするサビは、聴いてくださる方にスカッとしていただけるような歌唱を心がけました。リズムをタイトにして、はっきり言葉を早く届ける、疾走感がある歌唱を心がけたんですが、この曲自体がとてもドラマチックで、それだけで終わらないんですよね。Bメロになるとだんだんと自分の感情を、自然と音につられて乗せていきたくなってしまうようなメロディラインになっているんです。歌いながらノイさんって本当に私の曲をたくさん聴いて作ってくださったんだなと思いました。私のできること全部を、引き出してくださいました。

――なるほど、歌い手さんからすると自分のために作ってくれた曲なんだっていうのが、そういう部分からわかるんですね。

ASCA はい。「守り抜きたい」っていうフレーズのメロディとキーが、歌っていて気持ちいいんです。よくここのキーまで、勇気を持ってあげてくれたと、とても愛を感じました。

ツアーでも歌った『金木犀』

――最後にもう1曲の『金木犀』ですが、くじらさんのカバーですが、どうしてカバーしようと思ったんですか。

ASCA すでに『命に嫌われている』という曲と、『ヴィラン』という曲をカバーさせていただいているんですが、この『金木犀』という曲自体、私がとても好きでよく聴いたり歌ったりしていたんです。それで去年の秋のツアーで季節もあっているからということで、歌わせていただいたんです。ツアーのMCではずっと「私の大好きなお花が香る季節に、このお花の歌をカバーします」と言っていました。それもあって、今回入れることにしました。原曲にはないクラップの音をたくさんアレンジでつけてもらって、ライブを想定して作った曲ですね。一緒に今までライブを作ってくださったバンマスの重永亮介さんと、さくさんにアレンジしてもらいました。一緒にスタジオに入って、ライブでやるときのことを考えながら「ここももっとクラップを足そうか」とか話しあいながら、作っていきました。

――ライブでカバーする前から、好きな曲だったんですね。

ASCA 原曲はadoさんが歌われてるんですけど、アンニュイな表現が素敵なんです。自分だったらどうやって歌うかなと家でトライしていましたね。歌詞も好きで、「憂いの波は寄せては返す」とか、なかなか思いつかないですよ。抽象的な表現なんですが、その後に「味のないクッキーコインランドリー バカみたいなハンバーガー」というような想像がつきやすいワードも入れていて、こんな歌詞を書く勇気は私はないです。「バカみたいなハンバーガー」ってすごく面白い言葉なんですけど、ちゃんと切なさを帯びている歌詞になっていて…私はそういう曲がとても好きなんですよね。秋の訪れを感じる金木犀と、歌詞が本当にぴったり合ってるなと思っていました。ライブで何をカバーするかっていう話し合いの時に、この曲が出てきたときは「お?」って! 今回ファーストEPに入れさせていただけて、とても嬉しく思っています。


アニメージュプラス編集部

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