• 舞台挨拶も大盛況『純烈ジャー』佛田洋監督が小林幸子に頼んだ「悪演技」
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2021.09.11

舞台挨拶も大盛況『純烈ジャー』佛田洋監督が小林幸子に頼んだ「悪演技」

9月11日に東京・バルト9で行われた公開記念舞台挨拶より。左からMCを務めた山本康平さん、小林綾子さん、小林幸子さん、小田井涼平さん、白川裕二郎さん、後上翔太さん、酒井一圭さん、前川清さん、佛田洋監督

現在絶賛公開中の『スーパー戦闘 純烈ジャー』。ムード歌謡グループ「純烈」が温泉を守るスーパーヒーローに変身、本格的な特撮アクションを魅せる快作は、小林幸子さんが悪の女王役、前川清さんが温泉施設内の売店店長役で出演することも大きな話題を呼んでいる。舞台挨拶ではリーダー・酒井一圭さんから続編決定の電撃報告も届けられたことで、さらなる注目を集めている。
アニメージュプラスでは、純烈メンバー、そして佛田洋監督それぞれに作品への思いを語ってもらうインタビュー連載を企画。最終回は特撮研究所代表を務める佛田洋監督が全2回で登場。前篇となる今回は、企画の立ち上げから小林幸子さん・前川清さん出演の経緯を語って頂きました!
▲佛田洋監督

――今回、佛田監督並びに特撮研究所が『純烈ジャー』の制作に大きく関わることになったのは、どういう理由から?

佛田 最初は東映ビデオさんから「純烈の酒井(一圭)君がヒーローものをやりたい、ついては佛田さんに監督をお願いできないか」というオファーを戴いたことですね。蓋を開けてみたら山本康平君がその裏にいましてね。彼はTTFC(東映特撮ファンクラブ)でいろんな企画に関わっているでしょう、その流れで酒井君と僕の間に入ってくれて話を繋いでくれたみたいなんですよ。

――佛田監督が指名された理由は。

佛田 何でだろうねぇ、他にも監督いるのに。で、特撮研究所が制作に絡んだのは、TTFCの配信ドラマで『シリーズ怪獣区 ギャラス』っていうのがあったでしょう。あれと同じ座組でできないか、と東映ビデオさんから言われたわけです。あれは短編だったけど、今回は映画じゃないですか。最初は「できるかな……」と難色を示したんだけど、せっかくの機会だし、企業として考えてもここで新たな可能性を探れるかなと思ってね。

――佛田監督はこれまでエピソード監督はやられていますけど、映画となると話も違ってきますよね。ライダー・戦隊の特撮現場もありますし……。

佛田 そうなんですよ。エピソードの時はいつものテレビプロのスタッフに現場もお金もお任せできるんだけど、今回は全部自分でやんなきゃいけないわけ。純烈さんのスケジュールが(昨年の)10月しか空いてなかったんだけど、たまたまそこは特撮のスケジュールも空いてて。

――「純烈×ヒーロー」の組み合わせは、企画当初からのマスト案件だった?

佛田 とにかくこの企画の肝は「後上(翔太)君をヒーローにしたい」と。他のメンバーはヒーローになっているから後上君を変身させたい。そんな酒井君からのお願いがありました。だから最初は俺、後上君だけが変身すればいいやと思ってたの。だって、お金もかかるしさ……。

――はい。スーツ4着だとそこそこ(笑)。

佛田 でしょう? だけど、話を進めていく内に「やっぱり全員で変身」となって。でも俺は監督兼社長だから、お金のことも大事なのよ(笑)。だからデザインの野中(剛)さんと相談して、その辺りはかなり詰めて進めた。「ヘルメットは同型を流用してパーツ変更でバリエーションを作る」とかデザインの段階で予算を抑えるような感じでね。

――東映の現場を知っているから、その辺りはツーカーですものね。

佛田 そう。だから今回は野中さんで助かった。で、全員変身もそうなんだけど、もうひとつこっちで勝手に思い込んでたことがあってね。

――何ですか?

佛田 ヒーローものといっても、ご町内のトラブルを解決するような規模のものだと思ってたの。『三匹のおっさん』みたいな感じと思ってたら、酒井君が「いや、戦隊やりたいんですよ」って。そんなことやったら、こちらの予算の規模もさることながら、純烈のファンもついて来れないんじゃないの?  って。でも彼は「ファンはついて来ます! (『百獣戦隊ガオレンジャー』の)破邪百獣剣みたいな必殺技、お願いします!」って言うからさ(苦笑)、いつもの方向に頭を切り替えました。

――しかし、お話をうかがっていると、よくここまでド派手な内容に持って来れましたね。

佛田 だから撮影のロケ地を極力絞ったし、撮影所内も活用して、その分合成にお金をかけたりしました。

(C)2021東映ビデオ

アニメージュプラス

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