• 純烈・白川裕二郎が『純烈ジャー』に込めた『ハリケンジャー』の経験
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2021.09.09

純烈・白川裕二郎が『純烈ジャー』に込めた『ハリケンジャー』の経験

本作のアクションシーンで強烈な印象を残す白川裕二郎さん 撮影/大山雅夫

いよいよ9月10日(金)に公開が迫る『スーパー戦闘 純烈ジャー』。ムード歌謡グループ「純烈」が温泉を守るスーパーヒーローに変身、本格的な特撮アクションを魅せる快作は、小林幸子さんが悪の女王役、前川清さんが温泉施設内の売店店長役で出演することも大きな話題を呼んでいる。
アニメージュプラスでは、純烈メンバー、そして佛田洋監督それぞれに作品への思いを語ってもらうインタビュー連載を企画。第3回は白川裕二郎さんが登場、本作で気合を入れたアクションについて、また『ハリケンジャー』の仲間でもある山本康平さんや佛田洋監督の印象を楽しく語って頂きました!

――今回久々に特撮ヒーローの世界へと帰還という感じになりましたが、改めて『純烈ジャー』に参加することになった時のお気持ちをお聞かせいただけますか。

白川 僕が初めて戦隊ヒーローをやらせてもらったのはもう20年くらい前です。あの時にできていたものができなくなったり、画面を通してのフレッシュさとか、どうしても現役の方たちには勝てない部分っていうのがたくさんあると思うんですよ。だから『純烈ジャー』の話をもらった時、当時観てくださっていた方に楽しんでいたける作品になるのか、そんな不安というか心配がありました。

――それはヒーローの経験があるからこその不安ですね。

白川 はい、あの時小さかった子たちが持ってくれているヒーローのイメージを、大切に持っていてほしいと思っているんです。今回出たことで、「あれ? こんなものだったっけ」みたいに崩したくないなって。
▲メイキング写真より、純レッドとツーショット!

――『純烈ジャー』は実在する純烈の裏の顔という設定で、その辺りも面白い部分だと思ったのですが。

白川 「地球は頼んだ。温泉は任せろ。」なんて、ふざけた宣伝文句だなって思いますよね(笑)。でも、平均年齢40歳を超えている僕たち4人が銭湯を守るという緩い感じは、まさに純烈にしかできないヒーロー像だと思うんです。そういったものはお客さんにものすごく楽しんでいただける要素だったりすると思うんですね。

――温泉の女神と合体して変身するという設定も実にユニークです。

白川 もしかしたらあの場面、純烈ファンのマダムたちがちょっと違う方向で想像してくれるところもあるのかな、なんて思っちゃいますね。

――自分たちも温泉の女神かもしれない、と。

白川 そうそう、「私こそが純烈の女神なのよ」みたいな。でも、それは間違っていないと思いますから。

――先ほどアクションに対して不安があったというお話をされていましたが、本編を観ると白川さんは完全にアクション担当でした。

白川 そうですね。『(忍風戦隊)ハリケンジャー』の5人って本当に身体を動かすことが好きだったんですよ。時間があればトランポリンを休憩時間に踏ませてもらったり、バク転や蹴り、パンチのやり方を教えてもらっていたんです。そういうところを当時のアクション監督、そして今回のアクション監督でもある竹田道弘さんがずっと見ててくれていたんです。自分で言うのも何なのですが、もしかしたらそういうところを信頼してくれてアクションを任せてくれたんじゃないかと。
▲メイキング写真より(左から)酒井一圭さん、後上翔太さん、アクション監督・竹田道弘さん、佛田洋監督、白川さん、小田井涼平さん

――それはまた凄い話ですね。

白川 あの人は照れ屋なので、多分聞いても「そんなことないよ、馬鹿野郎」みたいな感じで返されると思うんですね。でも本当にそういう信頼関係の中で1年間作品を作ってきたので、僕の手癖なんかも多分わかってくださっているんですよ。なのに、あの時は左肩を怪我して、思うように動けなくて。

――撮影中はまだ手術前ですものね。

白川 久々の現場だし、やっぱり竹田さんの思っている立ち回りの像に少しでも近づきたい思いがすごく強かったんですよ。でも、なかなか難しくて……。

――観ているこちらは、そういうハンデ的な部分はまるで感じませんでした。

白川 竹田さんは左肩を使う立ち回りを避けるなどして、自分を光らせてくれるアクションシーンを作ってくれましたし、それをきれいに撮って編集していただいていますから。でも竹田さんの表情からは、「お前、もうちょっとできるんじゃないか?」っていうむず痒いものを感じたんですね。そしたら、去年左肩の手術の後に連絡がきて、「ごめんな。あの時、本当に痛かったんだな」って(笑)。全然信用していなかったらしいです。

――逆に言うと、白川さんがすごく動けていたからそう思われたのでは。

白川 どうなんでしょう……でも自分の中でも過去の動きの残像が目に焼き付いているもので、「あの時はこのくらい動けてた」「これくらい足が上がってた」みたいな記憶があるものですから、本編を観た時に軽くショックを受けましたね。

(C)2021東映ビデオ

アニメージュプラス編集部

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