• 安彦良和が「マイ・バック・ページズ」で理解した己の物書きの姿勢と道筋
  • 安彦良和が「マイ・バック・ページズ」で理解した己の物書きの姿勢と道筋
2021.01.04

安彦良和が「マイ・バック・ページズ」で理解した己の物書きの姿勢と道筋

新刊「マイ・バック・ページズ」で自身のキャリアをふり返った安彦良和さん



――安彦さんにとって「描く」という行為はどんな意味を持っているんでしょうか。

安彦 他の描き手の方は知りませんけれど、連載の場合だと常に危なっかしく綱渡りしている印象があって。ギリギリまで粘って「今回も何とかしのげたな」と思った瞬間が快感で、それをくり返している感じがある。とりあえず描こう、描いていく中で先が見えてくる、そういうタイプの物書きをやっているのは自分でも悪い気分ではないなと思うんですね。

もうちょっとキザな言い方をすると「人生の営み」というかね、生き様と重なっていくものだと思っています。自分では、そこまでヨレヨレと歩んではいないと思っていますけど。あと、石井さんを始めとして、いろんな人と出会って助けて頂いてきたから描き続けられたんだとも思います。


「安彦良和 マイ・バック・ページズ」


発売中/本文554ページ/本体2200円+税/太田出版



やすひこ・よしかず
1947年、北海道出身。70年に虫プロに入社、73年からフリーに。『宇宙戦艦ヤマト』(74年)、『勇者ライディーン』(75~76年)、『超電磁ロボ コン・バトラーV』(76~77年)などの作品に関わったのち、『機動戦士ガンダム』(79~80年)でキャラクターデザイン・作画監督を務め、一大ブームを巻き起こす。
89年に専業漫画家に転進、『ナムジ 大國主』『虹色のトロツキー』『王道の狗』などの歴史物を発表。2001年から11年まで執筆した『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のOVA全6章(15~16年)で総監督を務め、25年ぶりにアニメの現場に復帰。現在、「月刊アフタヌーン」で『乾と巽 -ザバイカル戦記-』を連載中。

いしい・まこと(右)
1971年生まれ。茨城県出身。アニメ、映画、特撮、ホビー、ミリタリーなどのジャンルで活動中のフリーライター・編集者。



アニメージュプラス編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事

RELATED関連する記事

RANKING

人気記事