そんな作品のアニメ化にあたり、制作陣ではどんなやりとりがあったかというと、
山本 原作ではギャグ6、泣かせ4かなと思っていたんです。でも寺田さんと話したら、「エモ」をおせと(笑)。「エモだエモだ」と、毎日のように「エモエモ」と言われまして。
寺田 僕は原作からそうだと思っていたんです。そもそも「エモい」と思っているんです。
山本 「エモい」という単語を何度聞いたことか(笑)。なのでまず「エモ」ってなんだろうと辞書を引いて(会場大爆笑)。エモーショナルって難しいなと。現場でも「エモくしてください」って。エモってどうやればいいんですか? ってスタッフみんなに聞かれて。
寺田 出来上がった本編を見ると、「エモい」っていう表現が一番適切だと思います。
とのこと。「エモさ」を感じ取って観てください!
というところで上映会へ。といっても映像を流しながらゲストは自由に喋れるオーディオコメンタリー風な進行に。なんとも豪華なオーディオコメンタリーなだけに、秘話がポンポン飛び出した。その中からいくつかを紹介しちゃいます。
山本 せっかくなので、劇中のオタクにも名前をつけていて、松尾とか浅水とかどこかで聞いたことのある名前ですが。その方が僕らも愛が生まれるかと。その中でも松尾というのは、悪いオタクの代表みたいな扱いになっていまして……。
寺田 アニメーションプロデューサーの名前です(会場大爆笑)。
山本 業を一身に背負ってもらってます。
(1話の炎天下で整理券をもらうために並んでいると、「もう嫌だ~~」と叫ぶオタクのシーンで)
山本 これが松尾ですね(会場大爆笑)。時々出てくるので、松尾をよろしくお願いします。
そしてこんな秘話も
山本 サーモンピンクは、アニメで出しづらい色なんです。ピンクとも赤とも違ってオレンジでもないし。
平尾 私も出しづらいんですよ(会場大爆笑)。
山本 ですよね。なんでサーモンピンクにしたんですか?
平尾 え~~。ピンクに近かったらなんでもよかったんです。サーモンピンクって可愛くないですか?
山本 アニメの設定も、先生に全部見てもらっているんですが、色は先生の意見を重視しています。
このほかにも、ここでは書けないようなお話(!?)や、会場でライブでしか楽しめないお話がたくさん飛び出し、『推し武道』ファンは大満足のイベントでした。
今後、第2回、第3回と、同様のイベントが予定されているので、ぜひこの雰囲気を会場で味わってみては!