• ED『桃色片想い』カバー秘話! 寺田悠輔&ファイルーズあい対談
  • ED『桃色片想い』カバー秘話! 寺田悠輔&ファイルーズあい対談
2020.01.22

ED『桃色片想い』カバー秘話! 寺田悠輔&ファイルーズあい対談

(C)平尾アウリ・徳間書店/推し武道製作委員会

現在好評放送中の『推しが武道館いってくれたら死ぬ』。いよいよ第3話の放送直前だが、本日1月22日にはOPテーマ『Clover wish』、EDテーマ『○桃色片想い○』(※)が発売された。
岡山県を舞台に活動する7人組の地下アイドルグループChamJamが登場する本作、音楽のこだわりも強いのではないか、ということで、音楽プロデューサーの寺田悠輔さんと、えりぴよ役を演じ、EDテーマ『○桃色片想い○』を歌うファイルーズあいさんにお話を伺った。『推し武道! 音楽インタビュー』第一弾!

(※)○はハートマーク


ーー本作の音楽は、どのような経緯で制作されたのでしょうか。

寺田 Chamの曲は、第1話でも流れた『ずっと ChamJam』という劇中歌から制作しています。一番最初に平尾(アウリ)先生にお会いしたときにChamの曲のイメージをお聞きして、参考になりそうな曲をいくつかいただきました。それをベースに、弊社(ポニーキャニオン)のキャラクターソングプロデューサーの横尾(勇亮)と相談をしまして、まずは第1話劇中歌の楽曲コンペをすることにしました。今回僕は音楽プロデューサーとプロデューサーを兼任させていただいているのですが、音楽プロデューサー作業としては劇伴(※)がメインで、キャラソンに関しては横尾が中心となって制作を進めさせていただきました。
(※)劇伴:映画やテレビドラマ、演劇やアニメで流れる伴奏音楽。

ーー音楽の中でも劇伴とキャラクターソングで担当を分けられているのですね。

寺田 僕はもともと映画が好きで映画音楽も好きなので、今回は劇伴も担当できないかと考えていました。ただキャラクターソングに関しては横尾の方がプロフェッショナルで、彼にお願いできた方が作品にとって良いだろうとも思っていたので、音楽作業を分担することにしました。第1話劇中歌コンペでは複数の楽曲が集まったのですが、原作・スタジオのみなさんにも確認していただき、ヒザシさん作詞・作曲の現在の楽曲が一番作品に合うのではという話になって。ヒザシさんの曲はデモ段階で仮歌まで入っていて、気合いも感じましたね。

ファイルーズ 漫画を読んでいると、歌詞やコールが書いてあるじゃないですか、それがそのまま再現されていて、コールも覚えやすくて。みんなで言いたくなるような感じと、絶妙なローカルアイドル感もあります。

寺田 メジャーじゃない感じ、ローカル感は欲しいと先生からも言われていたので、コンペの条件に入れていました。また曲の出来上がりとしては編曲を担当してくださったFunta7さんの力も大きいと思います。

ファイルーズ 第1話のアフレコにときに、Chamの声優さんたちと、「この曲やばいね! 早く歌いたいね」って言ってたんです。第1話では、サビに入る直前にえりぴよが鼻血を出して中断しちゃうじゃないですか、だからサビがどんな感じかわからなかったんですけど、全部聞いて、ChamJam感、ローカルアイドル感が貫かれていていいなって思いました。あとアフレコのときは、Chamに似た雰囲気のダンサーの女の子たちが曲に合わせて踊ってくれた映像があって、それに合わせて収録をしたんです。髪型とかもみんな合わせてくれていたり、それこそ舞菜は作中でも、ちょっと動きが小さいというか、指先の独特な動きまで表現していて。アニメでもそれがしっかり再現されていたので、作品への愛をすごく感じました。


寺田 制作スタジオ側からの要望で、最初に参考用の実写ダンス映像を撮影したんです。様々な角度から撮影しておいて、そこから必要な部分を画に起こす方法をとっているので、アフレコの時はその映像がはまっていた感じですね。

ファイルーズ あとオタク側としてキンブレを振る人たちの映像もはまっていましたよね(笑)。あれは面白かったです。

寺田 あれはスタジオや製作委員会のスタッフがやっていました(笑)。

ーー コールは、最初から決まっていたものなんですか?

寺田 歌詞とコールは、基本は原作に書かれているものを再現させていただいています。「サーモンピンクの舞菜」のところだけ駆け足なところとかも、そのままな感じで面白いですよね。212日にはキャラクターソングミニアルバム『ずっと ChamJam』が発売になるんですけど、その中では、Chamメンバーが他のメンバーのコールをしています。

ーー キャラクターソングミニアルバムには『ずっと ChamJam』以外の劇中歌も収録されるんですよね。

寺田 ボーカル曲は合計3曲収録されています。まず『ずっと ChamJam』をベースに置いて、そこからの派生という形で、横尾のディレクションのもと雰囲気を変えた楽曲を作らせていただきました。『Fall in Love』という曲は、1話でえりぴよが倒れている時、会場内から漏れ聞こえてくる曲です。劇中では最後の部分だけ使われていますが、7人でしっかりフルコーラス録っていますので、ミニアルバムで聴いていただきたいです。

ファイルーズ なんの曲なんだろうって思っていたんです。早く全部聴きたいです!

寺田 通常、音楽制作側からすると「作った曲を劇中でしっかり流して欲しい」という気持ちがあると思うのですが、『推し武道』はアイドルものというよりオタクのドラマだということを最初から柱にしていたので、監督に「場内から漏れ聴こえるだけになりそうです」みたいなことを言われても、「うちは大丈夫です」みたいなやり取りをしていました(笑)。とはいえCDではみなさんにしっかり聴いていただきたいですね。もう1曲の『ほっとサマーホリデー』も第1話で少し流れていましたが、この先の話数でも登場しますので、楽しみにしていただければと思います。

文/阿部雄一郎

RECOMMENDEDおすすめの記事

RELATED関連する記事

RANKING

人気記事