• 【ClariS】ライブ!最高な歌声とパフォーマンスで虹色に輝いた
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2024.06.12

【ClariS】ライブ!最高な歌声とパフォーマンスで虹色に輝いた

「ClariS SPRING TOUR 2024 ~Tinctura~」@TOKYO DOME CITY HALL/撮影:平野タカシ

TVアニメ『狼と香辛料MERCHANTMEETSTHEWISEWOLF』EDテーマなどを収録したシングル『アンダンテ』と7thアルバム『Iris』を引っ提げ、大阪、広島を巡って来たClariSのツアー『ClariS SPRING TOUR 2024 ~Tinctura~』が、6月1日と2日に、東京・TOKYO DOME CITY HALLでファイナルを迎えた。東京公演は、生バンドをバックにダンサーを交えてステージが展開され、大阪、広島とは一部異なるセットリストで観客を楽しませた。6月1日に開催された東京Day1の夜公演の模様をレポートする。

「東京1日目、楽しみにしていました。たくさん歌って踊って楽しみましょう」と、ClariS本人たちによるアナウンスで始まったライブ。ClariSバンドによる熱い演奏に乗せて登場した2人は、まるでティンカーベルのような衣装だ。1曲目「reunion」は、冒頭の〈君とまた物語が始まるの〉という歌詞をはじめ、まさしくライブのオープニングにぴったり。明るく爽やかな歌声を響かせながら、最後に2人で大きなハートを作り、その中からちょこんと顔を覗かせるキュートな姿でファンを出迎えた。

3曲目には新曲のひとつ「アンダンテ」を披露。女性ダンサー4人と一列に並んで踊り、MVで披露したダンスを再現したかたち。観客もリズムに合わせて〈パンパン〉と手を打ち、会場は早くもひとつになった。

アルバムタイトル『Iris』はラテン語で「虹」、ツアータイトルの『Tinctura』は「染める」という意味とのこと。「いろんな色で染められるツアーにしたいと思い、タイトルを付けました。ペンライトの色を変えながら楽しんでください」とクララ。

このライブでは、X(旧Twitter)を通じて事前にペンライトの色が指定された曲があり、4曲目の「Love is Mystery」では、会場が濃いピンクで埋め尽くされた。アルバム『Iris』収録曲で、ジャズ調のサウンドや〈シュビドゥバ〉と歌う軽やかなコーラスも印象的な楽曲。スタンドマイクを使った演出も新鮮で、新しいClariSの魅力を実感させる曲のひとつになった。

シングル『アンダンテ』の収録曲「擬態」からは、赤いペンライトの光に包まれながら、ちょっと怪しくてかわいい、ClariSならではのシアトリカルで歌謡チックな世界観の連続で魅せた。小悪魔チックに相手を翻弄するような「擬態」では、人形っぽいダンスやイナバウアーのように後ろにのけぞるパフォーマンスを展開。続く「Freaky Candy」は、ジャズとゴシックが融合したサウンドで、大人びた吐息やラップ的なボーカルなど、ClariSの新たな側面を覗かせた。さらに「Masquerade」ではスパニッシュなサウンドに乗せて、スカートを翻しながら情熱的なラテンダンスで観客を魅了した。

前半戦の見どころのひとつになった春メドレーは、一転パステルカラーのペンライトが会場に揺れた。お立ち台で手を振りながら、みんなと楽しんだ「ミントガム」。ミディアムバラード「graduation」は、クララがメインでしっとり歌い上げる。歌謡曲調の「Bye-Bye Butterfly」は、Wink風のシンセサウンドも印象的。そして、和テイストの「サクラ・インカーネーション」では、掛け合うようなボーカルを聴かせ、胸を締め付けるような切なさや温かさで会場を包み込んだ。

前半戦の最後には、それぞれのソロステージを展開したのも見どころになった。クララはふわっと優雅に踊りながら、情感たっぷりに「カラフル」歌い上げる。カレンはどこか懐かしさのある歌謡曲調のナンバー「アネモネ」を、パッションあふれる力強いダンスと共に披露。ファンにはお馴染みの2曲ではあるが、それぞれの持ち味を活かし、新たな魅力で染め上げていた。

後半戦は、ClariSの代名詞でアルバム『Iris』の1曲目も飾った「ALIVE」でスタートし、以降『Iris』収録曲が次々と披露されていった。「ALIVE」は、キレが増したパフォーマンスとエモーショナルさを増したボーカルで、何百回と歌ってきても新鮮さは失われることなく、むしろ魅力は倍増していると感じさせる。ブルー系のお揃いの衣装に身を包んだ2人の渾身のパフォーマンスに、会場はブルーのペンライトで応えた。
撮影:平野タカシ

ライター:榑林史章、撮影:平野タカシ、編集:アニメージュプラス

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