• 小野賢章と富田美憂が語る!映画『好きでも嫌いなあまのじゃく』の見どころ
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2024.05.23

小野賢章と富田美憂が語る!映画『好きでも嫌いなあまのじゃく』の見どころ

写真:小野賢章(左)、富田美憂(右)


◆甘酸っぱくドキッとする作品◆

――柊とツムギの出会いとコミュニケーションは今回の物語の主軸ですが、若い二人の関係にはどんな印象を受けましたか。

小野 そうだなぁ……特にツムギは顕著ですけれど、距離感の詰め方に子供ならではのスピードはありますよね。出会った日に家に呼んで泊めるとか。

富田 私には無理ですね(笑)。

小野 でも逆に、お互い「好き」という気持ちをしっかり認識できないところから関係が始まる部分には、大人になった自分から見ると「甘酢っぱさ」も感じるので、その感覚もしっかりキャラクターに乗せられたらいいなと思いました。

富田 ツムギは基本、誰に対しても最初から距離が近い子で、そこに若さも感じました。小野さんもおっしゃった甘酸っぱさもすごく感じます。ああ、自分って大人になってしまったんだなぁ……って(笑)。

小野 (笑)。

富田 私は特に、柊とヒッチハイクをするコメディ風のシーンが好きです。ツムギが柊に「もっとこうやって!」みたいに文句を言って柊が振り回されている。その様子がかわいいなと思いました(笑)。

小野 わかります(笑)。中高校生くらいの男の子と女の子で、いかにもありそうな雰囲気のシーンでしたよね。僕は公園で二人がケンカをするシーンも印象的です。相手を思って吐いた言葉で逆に傷つけてしまうという、とても難しいけれど、でも、こういうことよくあるよなあって共感できるシーン。会話って難しいなって実感しましたし、その場面で柊がツムギに言われる言葉は、役を越えて僕自身にもグサグサと刺さりました。どんな言葉か、ぜひ本編で観ていただきたいと思います。この作品には、大人とか子供とか関係なく、本質的な部分に関わることがセリフで語られたりするので、ドキッとする瞬間も多いです。

富田 ドキッとする瞬間、ありました。私自身、そもそもモノローグが多いタイプで、自分の思いも「別にこれは言葉にしなくてもいいや」で終わってしまうこともあります。でも、この作品を観ていると「思っていることを言葉にして相手に投げかけるって、本当に大事だな」って感じます。

小野 この作品は、もう子供ではないけれど大人にもなりきれない“中途半端”な時期の少年少女が、それぞれに悩みを抱えながらいろいろな人に出会い、自分がどうしたいかを見つけていく過程を、ファンタジー要素もまじえながら丁寧に描いています。きっと、どの世代の人でも楽しめると思いますし、特に柊やツムギと同年代の人にはぜひ観てほしいですね。

富田 私はぜひ、親世代の方にも観てほしいなって思います。きっと観る人の年代によって、柊やツムギに共感できる人もいるでしょうし、お父さん・お母さんの目線でまた違った何かを感じることもできるはずです。ぜひ、家族なり、友達なり、いろいろな人と一緒に観て、それぞれに勇気をもらってほしいなって思います。


アニメージュプラス編集部

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