• 【機動戦士ガンダムSEED】『遥かなる暁』を目指し傷つくキラとアスラン二人の道程
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2024.01.19

【機動戦士ガンダムSEED】『遥かなる暁』を目指し傷つくキラとアスラン二人の道程

(C)創通・サンライズ

1月26日(金)からの映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』公開を記念する、BS12トゥエルビ「日曜アニメ劇場」での『機動戦士ガンダムSEED』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』スペシャルエディション7週連続放送。
1月21日(日)には『ガンダムSEED』スペシャルエディション第2作『機動戦士ガンダムSEED スペシャルエディションII 遥かなる暁』が、HDリマスター版で放送される。

『遥かなる暁』は、TVシリーズ全48話の第22~40話というシリーズ中盤からクライマックス直前にかけてのエピソードで構成されており、怒濤の人間ドラマがずっしりと胸に響く1作だ。主人公であるキラとアスランそれぞれの葛藤、そして二人を中心とした登場人物たちが繰り広げる濃厚な群像劇を通して、そのテーマが浮き彫りになっていくのが大きな見どころとなっている。

◆戦争そのものではなく「戦争について考える人」を描く作品に◆
では、『ガンダムSEED』が描くテーマとは何だろうか?
『遙かなる暁』に含まれる話数がTV放送されていた時期、福田己津央監督はインタビューで「『SEED』はあくまでエンターテインメント作品」と前置きした上で、以下のような発言をしている。

「戦争を描くというよりも、戦争について考えている人達を描くアニメにしたかったのかな、という気がするんです。【中略】人間には家族があって、友達がいて、共同体に属していることから家族が生まれ、紛争が生まれる。だから友人関係のトラブルも、戦争の問題と全く無関係ではないと思うんです。実際、若い頃に何に一番悩むかというと、友人関係なんですよね。人とどう関わっていくかということは、全ての根幹にあると思います。それを戦争という大きな問題とリンクさせることができないかなと」(アニメージュ2003年5月号より。なお、このインタビューでは、こうしたテーマの背景には2001年9月11日のアメリカ合衆国同時多発テロがあったことも言及されている)

戦争を描くことはガンダムシリーズの歴史の中で多くの作品が追求してきたテーマだが、『ガンダムSEED』は個人――特にまだ成長過程にいる若者――が戦争(あるいはより広い意味での戦い・争い)に翻弄されることで悲しみや憎悪といった負の感情が生まれ、その感情がさらなる悲劇を生むという、“憎悪の連鎖” ともいうべき側面からこの命題へとアプローチした。

(C)創通・サンライズ

アニメージュプラス編集部

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