『アクアマン／失われた王国』安元洋貴がいち推しするエンタメ感とアーサーの決断力

――アーサーというキャラクターの魅力は、彼を演じるジェイソン・モモアの人となりそのものが映し出されているところだと思うのですが。

安元　 ええ、モモアさんって「陽の塊」じゃないですか。他の映画を観ていても、あそこまで全身で「陽」を表現できて、観る人にそれを感じさせてくれる人はなかなかいないですよ。だからこそみんなに愛されていると思いますし、すごい人だなって思います。

――本作の大きな見どころは、弟オームとのバディムービー的な展開だと思います。前作であれほどの確執が描かれていたオームとの関係がこのような形で描かれたことに関してはいかがですか。

安元　ですよね、僕も驚きました。ただ、その許し方の感じが実にアーサーっぽいんですよ。どんな物事に関しても、デンと構えている感じが実に気持ちがいいです。

――すごくフレキシブルな性格というか、目の前の状況に即座に判断していくところは確かに頼もしいです。

安元　「俺はこうするんだ」っていう決断力は結構しっかりある人なんだな、と。だから、オームを仲間として同行させることも、僕はすんなりと受け止められました。「ああ、アーサーってそういう男だよな」って。

――オームの印象も、前作に比べるとかなり印象が変わりましたね。

安元　前作でいろいろありましたし、本作でも最初は悪態もつくし……それはそうですよね。でも、やっぱりアトランティスへの思いはありますし、母親の愛に触れたりする場面もあって、思った以上にちゃんとした弟像が描かれていました。

――安元さんがもしアーサーと同じく「海の王」になったとしたら、どんなことをしてみたいと思いますか。

安元　とにかく深海の世界が見たいです。下手すりゃ宇宙よりも調べるのが難しいって言われている世界なわけじゃないですか。本当にわかんないことがいっぱいありますしね……メガロドンが出てきたら、ジェイソン・ステイサムに倒してもらわなきゃいけないし（笑）。

――海の王なんですからサメとも仲良くしてください（笑）。では、本作の中で安元さんが特に推したいキャラクターは誰ですか。

安元　アーサーいち推しは間違いないんですが、それ以外だとトポかな？

――今回新登場の、アーサーのお付きになるタコのスパイですね。

安元　新しい相棒ができたんですけれど、「彼」が……違うか、「あの人」が……人じゃないか。　もう「あいつ」でいいや（笑）、あいつがちょこちょこ入ったり出たりを繰り返しながら活躍して、最後に絆みたいなものが生まれていくのが気持ちよかったですね。今回トップで好きなキャラです。

――特に本作で安元さんが推したいポイントといえばどこになりますか。

安元　バトルシーンは勿論なんですが、僕の一番お勧めはエンディング直前の場面ですかね。さっきも言いましたけど「王としての資質」について周りにいろいろ不安視させていたアーサーがひとつの大きな決断をするんです。そこに僕はただのハイテンションムービーでは感じられない感動を味わえたので。それはぜひ、劇場で確認してほしいですね。

――では最後に、公開を楽しみに待つファンの皆さんに改めてメッセージを戴けますか。

安元　爽快感とエンターテインメントの塊みたいな映画でございます。 何も知らなくてもとにかく楽しめますし、いろんな要素が詰まっているので何度観ても飽きない、本当にすごい作品だと思います。
とにかく大きい画面で楽しんだ方が面白いと思うので、まずは劇場に足を運んでいただきたいですし、ぜひ吹き替え版も観てください。

安元洋貴 撮影／大山雅夫

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