――七音はボクサーという設定ですが、何かトレーニングをされましたか。▲『WOWOWオリジナルドラマ DORONJO/ドロンジョ』より池田 鏡の前でフォームを見ながらシャドウボクシングをやったり、基礎的なことをずっと練習していて、撮影中もボクシングの先生に「どうすればもっとよくなりますか」と訊いて取り組みました。
自分の映像を観ながらの練習で身体になじんでいくところがあって、やっとマシに見えてきたところで撮影が終わってしまったのが悔しいところでもあるんですけれど(笑)。
――相当過酷な現場だったそうですね。池田 はい。最初の頃は限度を知らないので、七音のやっていることを全部やってやろうとして、身体を酷使していることに気づいたり……心身共に大変でした。
――それだけに、作品への手応えを感じられたのでは。池田 実際、監督を始めスタッフの皆さんが力を合わせてヒリヒリするようなボクシングシーンを作ってくれたと思います。この迫力を早くお届けしたいな、というのが今の気持ちです。
――今回のドロンジョは義足のキャラクターでもありますよね。アクションシーンは大変じゃなかったですか?▲『WOWOWオリジナルドラマ DORONJO/ドロンジョ』より
池田 現場に指導してくださる方がいてアドバイスを受けたんです。「(動かし方が)上手です」って言ってもらいました(笑)。かっこよく見せられるシーンもありましたけれど、付けるのは勿論、動くだけでもこんなに大変なことなのかって思いました。
――そのように七音のキャラクターを掘り下げた池田さんから、現場で何か意見を出されたこともあったのでは?池田 聖川愛花と拳を交わす理由を単なる「恨み」でなく、もっと自分なりの感情が欲しい、と監督に伝えて、汲んで頂けました。そこに関しては、是非観て頂いて皆さんに理解してほしいと思います。
――池田さんは『騙し絵の牙』(2021)や『古見さんは、コミュ症です。』(2021)のような、心に影を持った人物を演じることを得意としていますが、御自身にそういう要素があったりするんでしょうか?池田 そんなことないですよ、私は明るいです(笑)。顔つきでそういう印象があるんでしょうか……ただ幼少の頃に周りのみんなの真似をしすぎて嫌われたり、コミュニケーションで楽をしようといて逆に損した経験があるので、そういうことが演じる上での根底にあるかもしれませんね。
――では最後に、池田さんの好きなアニメを教えていただけますか。池田 好きなアニメは『クジラの子らは砂上に歌う』(2022)や『シャドウバースF』(2020)とか。一番古い記憶にあるのは『勇者ライディーン』(1975)です。
――これまた、すごいタイトルが出てきましたね(笑)。池田 子供の頃からCS放送で古いタイトルも普通に観ていたので。カートゥーンネットワーク、キッズステーション、アニマックス、ファミリー劇場をザッピングして観ています。今は『ジョジョの奇妙な冒険』にもハマっていて、金沢の荒木飛呂彦先生の原画展(『JOJO-冒険の波紋―』金沢21世紀美術館)も行きました!
池田エライザ 撮影/能美潤一郎 ヘアメイク/RYO スタイリスト/福田春美
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