• 『SPY×FAMILY』流 “スタイリッシュほのぼのスリル” はキャラの魅力が鍵!
  • 『SPY×FAMILY』流 “スタイリッシュほのぼのスリル” はキャラの魅力が鍵!
2022.04.16

『SPY×FAMILY』流 “スタイリッシュほのぼのスリル” はキャラの魅力が鍵!

フォジャー家の面々、左から父・ロイド、娘・アーニャ、母・ヨル

今春も数々の新作TVアニメが放送を開始し、それぞれに話題となっているが、その中でも特に期待と注目を集める作品のひとつが『SPY×FAMILY』だ。
原作は、遠藤達哉が集英社のWEBサイト『少年ジャンプ+』に連載中の漫画。
凄腕スパイの “父” =ロイド、暗殺者の “母” =ヨル、超能力者の “娘” =アーニャ、それぞれに秘密を抱えた3人が互いの正体を隠したまま疑似家族・フォージャー家となり、世界の危機に立ち向かうという異色の “ホームコメディ” だ。
『鬼滅の刃』、『呪術廻戦』と立て続けのヒットであらためてブランド力の高さを示している「ジャンプアニメ」(正確には、『鬼滅』『呪術』は『週刊少年ジャンプ』連載。『SPY×FAMILY』は『少年ジャンプ+』連載だが、広い意味で「ジャンプアニメ」のイメージを背負っていると言っていいだろう)の次なる一手として、否が応でも注目を集める本作だが、4月9日に放送された第1話は早速好評で、期待を裏切らない盛り上がりを見せている。
この先も大きな話題になるであろうこの『SPY×FAMILY』の魅力の “基本” を整理してみよう。

●スタイリッシュな世界観●
物語の舞台は、東国(オスタニア)と西国(ウェスタニア)が緊張関係にある架空の世界で、東西冷戦を思わせる設定となっている。
スパイが活躍するに相応しいスリリングな世界だが、もちろん同時に007シリーズをはじめとした往年のスパイものに対するオマージュ的側面もあるだろう。
ちなみに本編中ではアーニャが「被検体007」と呼ばれ、フォージャー家の飼い犬の名前がボンドだ。
また、背景や衣装はややレトロなヨーロッパ風で、全体に上品でエキゾチックな雰囲気が漂っている。
この、上品かつスタイリッシュでスリリングな世界観が、実はこの作品の魅力の重要な部分を担っている。

● “家族” のほのぼ&スリリングな日常コメディ?●
ロイドの正体は、西国から東国に侵入したスパイで、コードネームは “黄昏” 。
東国の要人に接触して動きを探るという任務を帯びて、“子供” を名門校に入学させなければならなくなった。
そのためにロイドはアーニャ、ヨルと “疑似家族” を形成することになるのだが、なりゆきで集まったこの3人がいずれも “秘密” を持っていたというのが、物語のフックになる。
ロイドはスパイ。母親役のヨルは “いばら姫” の暗号名を持つ凄腕の殺し屋。娘役のアーニャはとある組織の実験で生み出された他人の心を読める超能力者。
ロイドとヨルはお互いの正体を知らない。
アーニャは二人の正体を知っているが、そのことがバレたら自分の能力を知られてしまうので何もしらないフリをしている。
しかも無邪気な子供なので、実はスパイの父、実は殺し屋の母、という状況に少しワクワクさえしている。
そして「平凡な家族」として体裁を整えながら暮らしていくうちに、3人の心に少しずつ今までなかった気持ちが生まれていく……というのが基本的なストーリー。

ここで絶妙なスパイスになるのが、最初に記した「スリリングな世界観」。
ロイドやヨルの裏の顔と本当の仕事、そこに世界の緊張状態が絡み合い、時に家族は危険に巻き込まれる。
さまざまな状況や事件をくぐり抜けながら、ロイドやヨルはアーニャを、そして家族を本当に守りたいと思うようになる。
それも、お互いの正体は決して明かさないまま。
それゆえのギクシャクやドタバタがほのぼのとした笑いを誘い、同時にスリリングでドラマチックでもある。
この笑いとスリルの絶妙なバランスが、『SPY×FAMILY』の大きな特徴だと言えるだろう。

>>>第1話の場面カットはこちら!

(C)遠藤達哉/集英社・SPY×FAMILY製作委員会

アニメージュプラス編集部

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