◆内田さんが演じる倉橋さんは、伏原さんとは違った意味でダメ人間なところがありますね。
内田 カラッとしているところもあるけれど、伏原さんのように幽霊ちゃんたちの面倒を見られなくて、逆に面倒を見られてしまっていますからね(笑)。現代人の疲れたところ、家ですることがあるのにスマホを持ってゴロゴロしてしまう、あの瞬間を詰め込んだような人です。
石原 倉橋さんはリアルにおうちにいる人の姿っていう感じがしますよね。でも、ちゃんと大人だし、優しいところもある。私は個人的にそこがすごく好きなんです。リリィがあるものをおねだりしたときに「よそはよそ、ウチはウチ」って言うのに、最終的には忙しい合間を縫って、リリィのためにそのあるものを用意してくれて。倉橋さんとリリィは、お互いに素直じゃないけれど、ちゃんと相手を思っていることが伝わってくるところがいい関係だなと思います。
◆石原さん演じるメイド幽霊のリリィは、幽霊ちゃんと比べるとかなりのしっかり者で、ツンツンしたところも可愛いです。
石原 幽霊ちゃんのように “素直可愛い” わけではないけれど、普段、倉橋さんに対して冷たくするときがあっても、一番倉橋さんの心が折れているときは、可愛く優しく手を差し伸べてくれる……そんな存在なんですよね。
内田 リリィはまず見た目が可愛いんですよ。性格も声も見た目も全部可愛くて、しかも甘えたがりの倉橋さんを叱ってくれる。それだけで癒されるし、自分はダメダメでもいいんだって思わせてくれるんですよね。私は「叱っていただいてありがとう」ぐらいの気持ちサツキを演じていました(笑)。怒られるために日々ぐうたらして、怒られたら頑張ろうという気持ちになっちゃうくらい、魅力的ですね。
◆演じるときには、どんなことを大切にしましたか?
内田 サツキに関しては、「この人、大丈夫かな……」と見てくださる方に感じてもらえたらいいなという気持ちでした。それでいて、仕事がやりたくなくてごねているときに、嫌な感じに見えないようにということは気をつけました。リリィに対するときは、ちゃんと愛を持っていることがわかるように。声を張るよりは、力を抜いて演じることのほうが多かったです。
石原 真礼ちゃんが演じると、だらけていてもなんだか可愛くて、ついお世話したくなるような空気感が出てくるんです。リリィとして、そんな愛しい倉橋さんにお掃除をしたりご飯を作ったりするのがめちゃめちゃ楽しくて、お互いを補い合えているいい関係だなと感じました。
内田 ありがとう~。2人って最終的には丸く収まっている感じがあるよね。
石原 うん。リリィは普段はしっかりしているけれど、時々子供っぽさも出てくるし、それを大人な倉橋さんがうまくフォローしてくれるんだよね。リリィに関しては、幼く可愛くはありつつも、癒しすぎない感じになるように気をつけました。ただ、ちゃんと突き放すという加減が難しかったです。
内田 夏織ちゃんとは一緒にアフレコできないときは、先に収録していた夏織ちゃんの音声を聞きながら収録したんです。それが本当に可愛くて。リリィがいてくれたらお仕事頑張れるな、いいな、うらやましいなという気持ちでいっぱいでした。
◆自分が演じているキャラクターに似ているところはありますか?
内田 お仕事を限界まで頑張る姿はわかるなぁ……と思います。私も、体力が100あったら99まで使いきっちゃうタイプなんです。だから、サツキが仕事を必死に頑張っている姿は、とても共感できます。
石原 リリィがたまに寝坊したりする姿を見ては、ちょっと抜けているところに共感しています。それから、喜ぶときは思い切り喜ぶところが似ているかな。私はどちらかというと感情を隠せないタイプなので、リリィの気持ちがすごくわかります。
◆もし、リリィのようなメイド幽霊がいたら、おふたりはどうしますか?
石原 洗濯とかやってもらいたいです。
内田 めっちゃわかる!
石原 私よりも上手にやってくれるのが目に浮かぶんですよね。私は差し入れにおいしいお菓子を用意して、おうちのことお手伝いしてもらいつつ、ちゃんと可愛がりたいです。
内田 私も家事中の後ろ姿を見ていたいな~。台に乗っている姿を。
石原 キッチンにいるときとか!
内田 そうそう。写真を撮っちゃうかもしれないなぁ。
石原 台しか写らないよ(笑)?
内田 それは悲しいなぁ……。あとは、「大変なの?」って聞きまくって「大変に決まってるじゃないですか」って言われて、「そうだよね、ありがとう」みたいなやりとりを楽しみたいです!
>>>インタビューカットを全て見る(写真5点)(C)有田イマリ/SQUARE ENIX・製作委員会も癒されたい。