山賀博之監督 『王立宇宙軍 オネアミスの翼』35周年コメント
「1987年3月14日に生まれた世界に立って」脚本・監督 山賀博之
机上の空論という言葉がある。
机の上だけで考えた現実とリンクするかどうかも分からぬ理屈のことであるが、今から 38年前、僕と岡田斗司夫さんの二人はこれに取り組んでいた。
その時、二人が向かいあって座っていた大阪市生野区にある桃谷駅前商店街の喫茶店のテーブルの上に載っていたのは、おしぼりと水とコーヒーのみ。メモ用紙の一枚も無かった。
二人の机上の空論に特徴があったとすれば、話題にしているテーマ自体が「机上の空論」についてだったことだ。
この喫茶店の空間内で語られている理屈は、一歩店を出れば、果てしなく流れる大河のようなあの世界の重さに匹敵することができるのか?
そして3年後となる1987年3月14日。その机上の空論がこの現実とリンクした日である。
『王立宇宙軍 オネアミスの翼』
【STAFF】
エグゼクティブ・プロデューサー:山科誠
企画:岡田斗司夫・渡辺繁
原案・脚本・監督:山賀博之
キャラクターデザイン・作画監督:貞本義行
作画監督:庵野秀明・飯田史雄・森山雄治
助監督:赤井孝美・樋口真嗣・増尾昭一
美術監督:小倉宏昌/撮影監督:諫川弘
音響監督:田代敦巳
音楽監督:坂本龍一
制作:GAINAX
【CAST】
シロツグ・ラーダット:森本レオ
リイクニ・ノンデライコ:弥生みつき
将軍:内田稔
指導官:飯塚昭三
マナ:村田彩
マティ:曽我部和恭
カロック:平野正人
ドムロット:鈴置洋孝
ダリガン:伊沢弘
チャリチャンミ:戸谷公次
ネッカラウト:安原義人
アナウンサー:徳光和夫
【STORY】
シロツグ・ラーダット。彼は戦わない軍隊、「王立宇宙軍」の兵士。この 30年の歴史を誇る宇宙軍も政府には見放され、今じゃ人間どころか人工衛星すら満足にあげられない。いつの間にやら、宇宙への夢も遠ざかり訓練もさぼり放題。
そんなある日、街で神の教えを説くふしぎな少女リイクニに出会ったことでシロツグの運命は変わってしまった。シロツグは仲間の兵士の反対にもめげず宇宙パイロットに志願してしまったのである。
かくして「王立宇宙軍」の威信と名誉挽回の宇宙飛行計画が開始された……。
>>>公式サイト公式 Twitter: @Honneamise1987
(C)BANDAI VISUAL/GAINAX