――ゲッターチームは三位一体、ということでカムイ役・向野存麿さん、山岸獏役・寸石和弘さんとのアフレコ現場でのチームワークはいかがですか。
内田 2話まで収録しているんですが(取材当時)、そこはまだまだ出せるなって感じはします(笑)。向野君が
19歳でしかも初現場、寸石さんと同じ事務所ということで、二人の間では良き先輩・後輩のやり取りがあります。なので僕は異分子的なパワーを出して(現場を)引っ張っていくようなムードを出せればいいなと思っているんですけれど……以前なら休憩時間があってその時に交流を深めることができたんですが、今は収録が終わるとすぐ他のキャストの方と交代しなくてはいけないので、とにかく芝居の中で関係値を高めていくしかないかな、と。今はまだキャラの交流も少ないですが、ここからの展開でお互いの熱量を高めていけたらなと思っています。そもそもの物語の熱量が凄いので、それさえ共有出来たら(他の二人とも)いい関係が築けるんじゃないか、と思っています。
――2話だと、まだ3人の関係も微妙な位置にありますものね。
内田 そうなんです。拓馬と獏は旧知の仲なんですが、そこにカムイが入ってくる感じなので。しかも、早乙女研究所の中も拓馬は異分子としてかき回していくわけです。自分としては、そういう部分を今は楽しんでいる感じです。
――内田さんが目指す流拓馬像とは、どういうものになるでしょうか。
内田 ゲッターロボのシリーズが長く続く中に自分が参加させて頂くことがビックリですし、光栄と共に大きなものを背負わなきゃいけないという覚悟も感じました。石川さんたちのお話をお聞きして、過去の作品の熱量は今の自分の現場にも引き継がれている、と思っています。その熱量を凝縮して放っていくことが『ゲッターロボ アーク』の使命であるということで、僕がやるべきことは粉骨砕身して頑張る、ということで(笑)。拓馬は様々な決断や選択で物語を動かしていくので、脚本をしっかり読みこんでその気持ちを掴んで演じられればいいな、と思っています。
――石川さんから内田さんへ伝えたいエールのようなものはありますでしょうか。
石川 いやあ……「頑張ってね」としか言いようがなくて(笑)。でも、最近の作品、叫ぶもの多くないですか?
内田 あー、ありますね。
石川 こういう状況だと個人でアフレコ収録することも多くなっていて、ずっと一人で叫んでいると喉の負担になるので、そこは気をつけて頂きたいですね。さっきチームワークの話もありましたけれど、僕の時は周りがベテランばかりで「ハイ、ついて行きます!」という感じだったんですけれど(笑)、新しいチームと新しい作品で新しいストーリーを描いていくのは素晴らしいことだと思うので、頑張ってください。
――お二人はキャラクター的には親子ということになるんですが、今日が初対面?
内田 そうですね。
石川 どこかですれ違っているのかもしれませんけれども……。だいぶ前に原作も読んだんですが、拓馬は竜馬のことをほとんど覚えていないですよね。だから、ちょうどいいんじゃないですかね?
内田 (笑)。確かに!
(C)永井豪・石川賢
/ダイナミック企画・真早乙女研究所