• PAワークス新作『駒田蒸留所へようこそ』アヌシー映画祭公式レポ!
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2023.06.27

PAワークス新作『駒田蒸留所へようこそ』アヌシー映画祭公式レポ!

(C)2023 KOMA復活を願う会/DMM.com

2023年11月に全国公開が決定しているP.A.WORKSの最新劇場版オリジナルアニメ『駒田蒸留所へようこそ』が2023年6月10日から17日までフランスで開催されたアヌシー国際アニメーション映画祭に登場。個性的・挑戦的な長編作品を対象としたコントルシャン部門にて正式出品された。

『駒田蒸留所へようこそ』は数々のお仕事をアニメにしてきたP.A.WORKSの最新劇場版オリジナルアニメ。世界でも注目されるジャパニーズウイスキーを題材に、崖っぷち蒸留所の若き女社長が家族の絆をつなぐ「幻のウイスキー」復活を目指して奮闘するストーリーだ。
スタッフには、『東のエデン』の副監督や『有頂天家族』の監督を務めた吉原正行監督、脚本は『ソードアート・オンライン』『物語』シリーズなどを手がけた中本宗応と木澤行人、音楽を『ラブライブ!サンシャイン!!』や『Dr.STONE』などの加藤達也。これら実力派スタッフが名を連ねることも話題となっている。

世界最大規模のアニメーション映画祭として知られるアヌシー国際アニメーション映画祭は、正式上映のハードルの高さから世界のアニメーションクリエイターの憧れの場所。今年の長編部門は世界からおよそ3380作品ものエントリーがあり、その中から厳選された202作品のうちの1つが『駒田蒸留所へようこそ』だった。
選考の理由には「あまり知られていないウイスキーの製造工程を注意深く、そしてドキュメンタリー的と言っていいほどのアプローチで描いている点や登場人物の丁寧な描写が際立つ」があげられている。

同作の上映はアヌシー国際アニメーション映画祭が世界初。ワールドプレミアに加えて、現地の日本アニメの人気、これまでも良質な作品を多く届けてきたP.A.WORKSへの期待もあり、期間中4回の上映はいずれも満席となった。

なかでも注目されたのが、6月15日(木)17時(現地時間)からの上映回。吉原正行監督が日本から映画祭のためにアヌシーに赴き登壇。本作にかける熱い想いを直接観客に語った。
「若者の成長期を描きたいと思った時に、今の若い人たちと対照的な職業を題材に選びました。ウイスキーは3年から10年を樽の中で熟成させないと商品として売り出せないのです。仕事を始めて成果物に変わるのが10年先なのです。これに主人公たちがどう挑んでいるのかを、今の若者たちにぜひ観ていただきたいです。」と制作の様子を紹介。
最後に「今日の夜は是非、ウイスキーを飲んでください」と話すと、観客から大きな拍手が巻き起こり、会場全体が温かな雰囲気に包まれた。

さらに本編上映前にはサプライズも。父亡きあと「駒田蒸留所」を継いだ若き女性社長・駒田琉生(こまだ・るい)役の早見沙織のメッセージが登場。
「ばらばらになった家族と災害の影響で製造できなくなった家族の絆とも呼べる幻のウイスキーの復活を目指して奮闘します。家族について、仕事について、人との絆について思いを馳せることが出来る温かい作品です。是非、お楽しみください」と観客に本作の魅力を伝えた。

上映中は幻のウイスキー「KOMA」復活を目指し奮闘する人々の絆を描いたストーリー、それに氷の入ったグラスに注ぎこまれるウイスキー、緑の木々や青く広がる空、クラシックで趣のある蒸留所の風景といった美しい映像に観客が魅入った。また劇中の思わぬ展開には大きな笑い声が起こる場面もあり、まさに作品と観客が一体化した。
上映後にも再び大きな拍手が巻き起こり、観客の熱狂が伝わってくる。上映を観た観客からは「キャラクターデザインが良く、背景やコンセプトアートがとても印象的」といった、クオリティ面に対する賞賛や、「ウイスキー蒸留所という、とても独特かつ緻密に描かれた世界を発見できたのが面白かった」といった、ウイスキー蒸留所を舞台にした物語を楽しんだり、「最後は泣いてしまいました」「柔らかい、素敵な気持ちにさせてくれました」という感動の声も聞かれ、世界初となった上映は、大成功となった。

『駒田蒸留所へようこそ』は2023年11月に全国公開予定。

>>>『駒田蒸留所へようこそ』アヌシー映画祭の様子や場面カットを見る(画像8点)

(C)2023 KOMA復活を願う会/DMM.com

アニメージュプラス編集部

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