『魔道祖師』の主題歌「愛を知っている」！橋本裕太が語る魅力

とろけるような歌声“メルティーボイス”が話題となり、2017年8月にアニメ『DIVE!!』のEDテーマとなった「NEW WORLD」でメジャーデビュー。AbemaTV『恋愛ドラマな恋がしたい』に出演し10代～20代の女性を中心に話題になった橋本裕太。彼の中国での活動や、アニメ『魔道祖師 完結編』日本語吹替版のEDテーマに大抜擢された最新シングル『愛を知っている』について話を聞いた。

――『愛を知っている』（魔道祖師 完結編）や『NEW WORLD』（DIVE!!）など、アニメの主題歌を歌ってみての感想を教えてください。
橋本　アニメに寄り添って楽曲を書くことによって、普段と違う作品ができるので面白いですね。いろいろな世界観があったり、僕の考え方とは違う刺激があったり、そんな要素を加えながら楽曲を作って行くのが良いところだと感じています。それと、作品のファンたちとアニメを通して出会えるので、いろいろな方に曲を聴いていただけることが、音楽を続けて行く上で自分の糧にもなっています。

――日本でも中国でもアニメ『魔道祖師』は人気ですが、橋本さんが思う『魔道祖師』の魅力を教えてください。
橋本　映像が美しく、何度も見直さないと理解が難しいところや、噛めば噛むほど味が出るストーリー展開が魅力的な奥深い物語だと思います。

――理解を深めるために何度も見直しましたか？
橋本　そうですね。『愛を知っている』を作るときに、いままで放送された作品を観ながらイメージを膨らませました。

――好きなアニメを教えてください？
橋本　『犬夜叉』に憧れていた時期があって、髪色を犬夜叉と同じシルバーにするほど影響を受けていましたね。犬夜叉が使っていた妖刀“鉄砕牙”を100円ショップで買ってきた道具で作った思い出もあります（笑）。
最近のアニメだと『進撃の巨人』とか『鬼滅の刃』とか、流行っている作品はおさえるようにしています。

――ストーリーがしっかりした作品が多いですね。
橋本　ストーリーの良さも重要だと思いますが、僕はキャラクターが立っているアニメが好きですね。以前は主人公に魅力を感じていたのですが、最近のアニメは主人公以外のキャラクターも、しっかり描かれているので魅力を感じます。敵を含めてキャラクターたちの背景や生き方から学ぶことも多いですよね。

――好きなアニソンはありますか。
橋本　よく聴いていた曲を聴き直すと、その頃に戻れる感覚がありますよね。そういう意味でも『犬夜叉』の楽曲は全部好きで、hitomiさんの『I am』や、day after tomorrowさんの『イタズラなKISS』とかは、いま聴いても当時の思いがよみがえります。

――『愛を知っている』は、TVアニメ『魔道祖師 完結編』のED曲になってますが、オファーを受けたときのエピソードや感想を教えてください。
橋本　中国にいたときに「決まりました！」と電話で教えていただきました。日本と中国で活動するのが夢で、お互いの魅力をお互いの国民に知ってもらうことが僕のテーマだったので、原作が中国のアニメで主題歌を歌えることは光栄でした。

――作詞と作曲は、どちらから行いましたか？
橋本　メロディと言葉をほぼ同時に考えながらサビから作って行くことが多いです。それ以外のところはメロディから作りました。

――好きなフレーズはありますか。
橋本　Aメロの歌詞は、作品の風景に寄り添ったきれいな言葉遣いや、表現を心がけて作ったので好きです。

――作詞作曲をするときにテーマは決めましたか。
橋本　テーマは「愛」にしました。恋愛感情以外にも「愛」に当てはまるものはたくさんあるので、それらを含めた壮大な「愛」をテーマとして書かせていただきました。

――タイトル『愛を知っている』は、どのように決めましたか。
橋本　制作途中の仮称をサビの『愛を知っている』にしていたのですが、この歌を一番表現している言葉だと思ったので、そのままタイトルに決めました。

――歌う上で心がけていること、歌に込めた思いなどありましたら教えてください。
橋本　サビ前のAメロは言葉数が多いので、話しかけるように伝える感じで歌いました。先ほどテーマは「愛」だと話しましたが、この楽曲にはもうひとつ「正義」というテーマもあります。「正義」を語る上で、全ての物事に対して中立であるべきだと考えているので、感情は込めるけど感情的になり過ぎないように、無垢な気持ちを心がけながら歌いました。

――歌うときのポイントなどありましたら教えてください。
橋本　自分でも気をつけているところなんですが、この曲は、ずっとメロディが続いていくので息をするタイミングがないんです。事前に息をするところを細かく決めておくと歌いやすいと思います。

――中国でも活躍中の橋本さんですが、改めてその経緯や活動について教えてください。
橋本　いま北京に在住していて、ここ3年ぐらいは、年に1度くらい2～3ヶ月間、日本に戻ってくる感じです。
中国で活動している経緯ですが、2019年に中国語で歌う機会をいただきまして、そこから中国語に興味を持ちはじめて、9月に語学を勉強するために上海に留学しました。それからどんどん中国人や中国の文化、音楽などに惹かれていって。2020年に中国の音楽系サバイバル番組に出演させていただいてから、本格的に中国での活動が始まりました。

――中国では主にどのような活動をされていますか。
橋本　コロナ禍の影響で思うように動けないことも多いのですが、ショート・ドラマで2回ほど主演をやらせていただいたり、ライブをしたり、バラエティ番組に出演したり、幅広く活動しています。

――中国での活躍を日本からでも知る方法はありますか？
橋本　主にTwitterやInstagramで、活動内容を発信しています。あとは中国版Twitterのウェイボー（Weibo）や、ビリビリ（bilibili）という動画配信サイトのアカウントもありますので、中国での活動を見ていただくことができると思います。

――今後の活動でチャレンジしたいことがあれば教えてください。
橋本　僕の性格上、楽しい状況を自分自身で作るために、常に新しいことに挑戦しながら前に進んできました。今年も、また新しいことに挑戦したいと考えています。

――日本で橋本さんに会うチャンスはありますか？
橋本　先日、久しぶりにワンマンライブで皆さんとお会いすることができました。３月15日にはリリースイベントがありますので、またお会いできるのを楽しみにしています。

――最後になりますが、ファンの方へメッセージをお願いします。
橋本　日本と中国で人気のアニメ『魔道祖師』の主題歌を歌わせていただけて光栄に思っています。これも応援してくださる皆さんのおかげです。このアニメ作品をきっかけに、もっとたくさんの方に『愛を知っている』を聴いていただきたいと願っています。これからもよろしくお願いいたします。