• 『うる星やつら』宮野真守が語る「真面目だからこそ面白い」面堂の演技
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2023.02.09

『うる星やつら』宮野真守が語る「真面目だからこそ面白い」面堂の演技

(C)高橋留美子・小学館/アニメ「うる星やつら」製作委員会

2クール目に突入した『うる星やつら』。ラムのいとこ・テン、藤波親子など新たな仲間も続々加わり、あたるとラムの日常はますます騒がしくなることに!
そこで今回は『うる星やつら』の笑いを牽引(!?)する名キャラクター、面堂終太郎を演じる宮野真守さんに、改めて役への取り組み方や作品の印象などについてお聞きしました。
▲面堂終太郎役を演じる宮野真守さん

――面堂役はオーディションで決まったそうですね。

宮野 はい、話を聞いた時にはビックリしました。「『うる星やつらのオーディションです』って言われて「え、(『うる星』のアニメを)作るの、もう1回?」みたいな(笑)。まさか自分が受けることになるとは思っていなかったので驚きと同時に光栄な気持ちがあって、オーディションから全力でパフォーマンスしましたね。

――オーディションでは他の役も受けられたのでしょうか。

宮野 あたると面堂の二役を受けたんです。最初は、こちらの演技を録音して送るテープオーディションだったんですが、まず自分があたるを演じることが全然想像がつかなくて……音入れにすごく苦労したんです。「あれで大丈夫だったかな?」と思いながら、次に面堂を録ったら、こちらはまったく悩まなくて(笑)。どんどん自分の中から「こうやりたい」「ああやりたい」という欲求が出てきて、その時点で「あ、これもしかしたら受かるかも?」って思ったくらいでした。

前作はレジェンドクラスの作品ですが、オーディションの時はそこを気にせず、宮野なりの面堂終太郎を演じたら、やっぱり面堂終太郎でスタジオオーディションに来てください、と。「だよね」(笑)と思いながら現場へ行ったら、「高校生なんで、もう少し若めにもっと激しくお願いします」と言われて。「え、結構激しくやったつもりだけど、まだやっていいんだ!?」って(笑)。ああ、もし面堂役に決まったら存分に楽しめて色々チャレンジできるぞ、とワクワクがいっぱいでした。

――出演情報が出た時の、周りの反応はいかがでしたか。

宮野 発表された時、僕はちょうど、劇団☆新感線の舞台(『神州無頼街』)に出演中だったんですよ。劇団☆新感線は高橋留美子先生との関係が深いので、スタッフやキャストの皆さんが「面堂やるんでしょう?」って盛り上がってくれて、嬉しかったです。

――実際、アフレコに入られての印象はいかがでしたか。

宮野 逆に合格してからの方がプレッシャーで。最初は抜き録りだったので、皆さんと一緒に録らなかったんですけれど、あたるとラムの声を聞いた時「『うる星やつら』だ!」と思ったんですよね。そこで自分も面堂になれるよう、もう一度しっかりと勉強したんです。

――「勉強」とは、具体的にどういう取り組みをされたんでしょうか。

宮野 (前作アニメの面堂役である)神谷明さんの演じ方を研究しました。神谷さんの素敵な表現を勉強する中で「すごいな」という尊敬の念と一緒に、「自分ならこうやりたい」がまただんだん増えてきたんです。どう勉強したって神谷明さんの声を自分は出すことはできないですし、宮野真守を採用してもらっているわけですから、神谷さんへのリスペクトを大事にしながら、自分なりの面堂像を作り上げていきました。

――神谷さん演じる面堂の演じ方から、どんなことを学びましたか。

宮野 自分が子供の頃に観て記憶していた面堂よりも、初期の頃の面堂はあまり叫んでなくって、優等生のスタンスをまっすぐ演じていらして、すごくカッコ良かったんです。そんな面堂を作品のギャグ要素が崩していくところに面白さがあるんだなって。だから僕も自分の面堂でふざけちゃダメっていうか、真剣にコメディをやるからこその面白さをどんどん追及していきたいな、と思いましたね。

――ちなみに、面堂がすごくやりやすかったという理由は何かあったんでしょうか?

宮野 理由はわからないんですけれど、自分の中でヒットした感じです。演じている中で色々とアイデアが湧くんですけれど、何でなんでしょうね?(笑)

(C)高橋留美子・小学館/アニメ「うる星やつら」製作委員会

アニメージュプラス編集部

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