• 日本のコミック市場は過去最強!?「マンガの現在」が見える骨太企画
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2022.12.02

日本のコミック市場は過去最強!?「マンガの現在」が見える骨太企画

日本のコミック市場は過去最強!?「マンガの現在」が見える骨太企画

年4回発行されている季刊誌、集英社クオータリー「kotoba」は、単なる「情報」ではなく、残すべき「コトバ」を紙の本で残したいという想いから2010年に創刊、この12月6日(火)に発売の2023冬号で、創刊50号を迎える。

これまで、「生物多様性」「宇宙」「生命科学」「南方熊楠」「シャーロック・ホームズ」など、多岐にわたるジャンルを100ページ超の特集で取り上げてきた同誌が、節目となる50号で取り上げるテーマが「マンガの現在」。
2021年度のコミックス発行部数ベスト10のうち、実に8作のランクインを果たした出版社・集英社の言論誌として、まさに満を持して送り出す一大特集だ。

電子コミックの普及、海賊版サイトの横行、メディアミックスの新潮流など、激しい変化にさらされながらも日本文化のひとつとして根付いているマンガ。
世界へと目を向けてみると、マーベルをはじめとするヒーロー物の人気が定着するアメリカ、日本のマンガをいち早く芸術として受け入れたフランス、スマホで読むことを前提とした縦スクロール形式を生み出した韓国など、多様なコミック・カルチャーが存在している。
これからのマンガ、そしてマンガを取り巻く文化的環境はどのように進化していくのか。広い視点でマンガの現在地を考える。

ロングインタビュー記事に名を連ねるのは、マンガの現在を語るうえでの最先鋒となる4人のマンガ家だ。
この春完結してなお巡回展やアニメ放映、実写映画化と話題の絶えない『ゴールデンカムイ』(集英社)の野田サトル先生。
すでにやり尽くされたと思われるサッカーを題材にしながら、プロ選手をも魅了する、今までにない新しいサッカー漫画『アオアシ』(小学館)の小林有吾先生。
ゲームの感覚を取り入れた圧倒的な世界観とビジュアル、かわいらしい絵柄に反してシリアスで過酷な展開の冒険譚『メイドインアビス』(竹書房)の、つくしあきひと先生。

『ラブひな』『魔法先生ネギま!』などのヒット作を生むだけにとどまらず、著作権やマンガ表現の自由を守るために創作の現場から声を上げ、今年、マンガ家として初めて国会議員になった赤松健先生。
多忙をきわめる人気作家の方々が、ふだん読者に直接言葉で伝えることのない思いを存分に語りつくしただけあって、どの記事も読みごたえたっぷり。

出版不況が伝えられるなか、実はコミック市場だけは伸長している分野なのだ。
日本の雑誌最高部数653万部を記録したのは、1995年3-4合併号の「週刊少年ジャンプ」だが、95年に達成したそれまでのコミック市場最高規模が5864億円。
その後長らく低迷していた市場が、2020年には『鬼滅の刃』『ONE PIECE』『キングダム』などのヒットにより6126億円と史上初めて6000億円を突破。
続く2021年には『呪術廻戦』『東京卍リベンジャーズ』などのヒットも加わり、6759億円と、さらなる伸長を見せている。
とはいいながらも、コミック誌は年々売り上げが低下、2019年からは電子コミックが、コミック誌、コミックスの紙媒体の売り上げを凌駕しているように、環境は大きく変わり続けている。
その環境下で、クリエーターたちは何にどう立ち向かっているのか。
くわしくは、「kotoba」2023冬号で読んでみてほしい。

そのほかにも、特集では、海外のマンガ事情や、夏目房之介「極私的マンガ研究論」や、高橋源一郎「わたしが最近読んでいるいくつかのマンガについて」など、多岐にわたる記事を掲載。
特集以外にも、沢木耕太郎、椎名誠のインタビューや、大岡玲、山口二郎、髙橋秀実、阿川佐和子らの連載陣も充実している。

これからも、よきマンガに触れ、寄り添っていけるよう、まずは「kotoba」に出会ってみては?

【商品概要】
『kotoba』第50号
発売日:2022年12月6日
定価:1470円
体裁:B5判 228ページ

お試しの立ち読みページはこちらで。

アニメージュプラス編集部

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